自衛隊の普通科連隊がどんな風に仕事をしているかがイメージできるようになる本です。新着任の連隊長が、連隊を改革していく、という筋立てを中心にしています。 「普通科」と言うと、工業科や商業科に横並んで、高校選びでもしているように思います。 自衛隊の「普通科」といえばこれは「歩兵」のこと。小銃をもって戦い、土地を占有する機能をもつ、陸上部隊の根幹です。自衛隊の中でいわゆる「兵士」のイメージにもっとも近いのは、普通科の隊員でしょう。 歩兵の本領 この本を読むと、普通科連隊、そしてその隊員がどんな仕事をしているのか、どんなムードなのかが何となくわかります。例えば普通科の本質は、このように描写されています。 普通科部隊、歩兵部隊、インファントリー、なんと呼ばれていようとも、この職種に特に要求され、われわれみずからが磨いていかなければならないものは、兵士が一対一で決闘をするときの戦闘意思と、相手をしのぐ