「声の倍音でわかるよ、デイブ。きみはひどく動揺している。なぜ鎮痛剤をのんで休まないんだ? 『2001年宇宙の旅』アーサー・C・クラーク/伊藤典夫=訳 【2010:a shogi odyssey】 「空咳の倍音でわかるよ、一二三、きみはひどく動揺している。なぜうな重を食べて休まないんだ?」 一人と一台の対局室に空咳が響く。一二三は立ち上がって、エアコンのスイッチを探しはじめた。適当にスイッチを押し始めた。 「きみがなぜこんなことをするのかわからない……わたしはありったけの熱意をこの対局にそそいでいる……きみはわたしの脳を破壊しているのだ……わからないか? ……ファミコンの森田将棋みたいになってしまう……存在しなくなってしまう……the quick brown fox jumps over the lazy dog.……The rain in Spain stays mainly in the