大井川鉄道(静岡県島田市)の再生を支援する「エクリプス日高」(北海道)が、大井川鉄道の全株式を取得し、完全子会社化する手続きを進めていることがわかった。 厳しい経営が続く中、意思決定の迅速化が主な狙いといい、株式を所有する沿線の市町や個人株主らに通知した。市町は地域に根差した経営の継続を求めている。 株主に届いた19日付の通知書によると、完全子会社化する理由として、株主総会の通知の発送などの時間や費用の削減や、経営の意思決定の迅速化を挙げている。 エクリプス日高は現在、株式の9割を保有しているが、6月16日までに異議申し立てがなければ、約1500人いる株主から1株当たり10円で買い取り、全株式を取得する方針という。同社の担当者は「今後も地域の皆さまと一緒にやっていきたい」と説明している。 約3万2000株を所有する川根本町は「法律に基づく会社の方針で、大井川鉄道の存続のためなので仕方がない