ロシア南部の北カフカス地方に取材カメラが入りました。旧ソ連の崩壊後、ロシアと独立派が激しい紛争を繰り広げ、最近はイスラム過激派の拠点となっていて、ロシアの火薬庫ともいわれている地域です。チェチェン、ダゲスタン、北オセチアを取材して見えてきたのは、意外な日本とのつながりでした。 チェチェン共和国のグロズヌイ。住人のほとんどはイスラム教徒で、誇り高き不屈の山岳民族として知られています。家族のつながりをとても大事にし、この地にやってきたお客さんを何よりも大事にもてなす習慣もあります。ただ、グロズヌイの町並みはすべて真新しく、チェチェン人の伝統を感じられるものはありません。グロズヌイは今、建設ラッシュです。町の中心部には高層ビルが立ち並び、きらびやかな巨大モスクも建設されました。1994年から分離独立を目指したチェチェン共和国とロシアの間で激しい戦闘が起きました。2度にわたったチェチェン紛争では1