ビジネスのあすを予測するデータ解析技術 数理情報学専攻 鹿島久嗣(ひさし)准教授 複雑なネットワーク構造を扱う解析技術を駆使 『学習数理情報学』研究のもう一人の担い手 2009年8月に学究の世界(東大)に飛び込んできた彼に託された任務は、数理情報学専攻が打ち出した『学習数理情報学』の研究。そこに企業勤務10年の知識と経験を生かして切り込んでいる。鹿島准教授が攻めている研究は、人工知能の一分野である『機械学習』と呼ばれる研究分野。そのターゲットにデータからの有用な知識発見を目指すデータマイニングを据え、ビジネスの世界でも特に重要な『予測モデリング』の研究にフォーカスしている。ある商品を顧客が購入するかどうかの予測結果は、そのまま企業の売り上げに影響を及ぼし、予測精度が1%でも向上すれば大幅な利益アップやコスト削減などに結びつく。予測モデリングは新薬の開発などにおいても重要で、企業の競争力の向