3月28日、参院本会議で平成30年度予算が可決・成立した。この予算に関するマスメディアの報道を見ると、過去最大の97兆7000億円にものぼる一般会計総額とともに、陸上設置型ミサイル防衛システムのイージス・アショアや長距離巡航ミサイルの取得費が計上され、過去最大となる5兆1911億円となった防衛費に言及がされていることが多い。 しかし、防衛費に関しては、他国との相対的な要素が強い点が大きいことに留意しなければならない。一国の防衛費が増加したからといって、その周辺国との比較の上で、その増加がどういう意味を持つのかを考える必要がある。そこで防衛費の質的な比較・検討が重要となるが、まずは防衛費の総額そのものを主眼において話を進めてみよう。
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