4月14日から池袋の「あうるすぽっと」で上演される『High Life』は、麻薬中毒の4人の男たちの退廃的で暴力的な生を描いた現代戯曲の名作だ。映画や舞台で活躍する3人の若手俳優に加え、ミュージシャンのROLLYも参加する本作は、映像や音楽面で実験的な試みをするという。 今回、その演出を行う谷賢一にインタビューする機会を得た。これまで俳優同士の対話を起点にした作品で高い評価を得てきた谷は、本作でまったく違うアプローチを選択しているようにも見える。しかしそれは、演劇の魅力を否定するものではないようだ。むしろそこには、新たなテクノロジーをふまえたうえでの、芸術や芸能の深い洞察、再考の狙いがあるのではないだろうか? 稽古に打ち込む谷に、話を聞いた。 舞台技術が発展するなかで、特に映像分野との接点を持たずに演劇が続いていくのは、ナンセンス。 —『High Life』は、これまでも日本で何度も上演さ