ブックマーク / www.astroarts.co.jp (211)

  • 11年前に行方不明となった火星着陸機「ビーグル2」を発見

    NASAの火星探査機の画像から、2003年に行方不明となったイギリスの火星着陸機「ビーグル2」が見つかった。太陽電池パネルが一部展開していない状態とみられ、これが通信不全の原因になったようだ。 【2015年1月19日 ESA】 ヨーロッパの火星周回探査機「マーズエクスプレス」に搭載され2003年6月に打ち上げられた着陸機「ビーグル2」は、同年12月に母船から切り離されて火星に軟着陸する予定だったが、降下途中に通信を絶った。全長2m足らずの小さな円盤型をした同機の姿は、それ以降の捜索でも見つかっていなかった。 火星探査機MROがとらえたビーグル2の機体(提供:HIRISE/NASA/Leicester) 10年以上経って、NASAの火星探査機「マーズ・リコナサンス・オービター」(MRO)が2014年に撮影した画像からビーグル2の機体が発見された。見つかった場所は着陸予定地だったイシディス平原

    11年前に行方不明となった火星着陸機「ビーグル2」を発見
  • 150光年彼方に地球の1.5倍の惑星

    およそ150光年彼方の暗い星に、地球に近い大きさの惑星が3個発見された。そのうち1つはハビタブルゾーン付近に位置しており、大気の成分次第ではさらに地球そっくりの惑星と言えるかもしれない。 【2015年1月20日 ケック天文台/NASA】 NASAの系外惑星探査衛星「ケプラー」の観測から、しし座の方向150光年彼方の赤色矮星「EPIC 201367065」の周りに3つの惑星が見つかった。惑星の大きさは地球の1.5~2倍といずれも地球に近く、最も小さい惑星はハビタブルゾーン(恒星からの距離が、液体の水が存在できる範囲)の内側の境界付近に位置している。地球と同じ岩石惑星である可能性もあり、もしそうなら実際に液体の水をたたえているかもしれない。 150光年前後という近い距離なら、惑星の大気成分を分析することもできる。地球では窒素や酸素の薄い大気が生命を育んできたが、これまで大気分析が行われてきた多

    150光年彼方に地球の1.5倍の惑星
  • 探査機「ドーン」、準惑星ケレス到着まであと2か月

    NASAの小惑星探査機「ドーン」が、次の目標である準惑星ケレスを撮影した。同探査機は3月6日にケレスに到着し、約1年半探査を行う予定となっている。 【2015年1月20日 NASA】 NASAの探査機「ドーン」が、次の探査目標である準惑星ケレスを撮影した。この画像はケレスに向かうためのナビゲーション用に撮影されたもので、平均直径950kmのケレスを地球~月程度の距離からとらえている。2003年、2004年にハッブル宇宙望遠鏡が撮影した画像にはまだかなわないが、1月末にはそれを追い越してこれまでで最も鮮明なケレスの姿を見ることができるようになる。 1月13日にドーンが38万kmの距離から1時間の間に撮影したケレス(提供:NASA/JPL-Caltech/UCLA/MPS/DLR/IDA/PSI) 2007年に打ち上げられたドーンは、2011年に最初の目標天体である小惑星ベスタに到着し約1年間

    探査機「ドーン」、準惑星ケレス到着まであと2か月
  • 月面レースで日米チームが提携、2016年に打ち上げ

    民間組織による月面無人探査レースに参加する日のチームが、米チームとの相乗りで2016年の打ち上げを目指すことが決まった。 【2015年2月24日 HAKUTO】 無人機による月面一番乗りを目指す国際レース「Google Lunar XPRIZE」(GLXP)に参加する日の「チーム・ハクト」が、米・アストロボティック・テクノロジー社との提携を発表した。両チームはそれぞれ、ミッション遂行に必要な技術を評価する「中間賞」を受賞している。 都内で2チーム提携を発表するチーム・ハクトの袴田武史さん(左)、アストロボティック社のジョン・ソーントンさん(中)、レースを主催するXPRIZE財団のアンドルー・バートンさん)(提供:HAKUTO) アストロボティック社の探査車を載せた着陸機にチーム・ハクトの探査車2機が相乗りし、2016年後半に米・フロリダ州からファルコン9ロケットで打ち上げる予定だ。月面

    月面レースで日米チームが提携、2016年に打ち上げ
  • 宇宙往復実験機「IXV」、ミッション成功

    ヨーロッパ宇宙機関(ESA)は11日、再利用が可能な宇宙往復実験機「IXV」を打ち上げた。大気圏に再突入したIXVは太平洋上に着水し、ミッションは無事成功した。 【2015年2月12日 ヨーロッパ宇宙機関】 ヨーロッパ宇宙機関(ESA)が開発中の、再利用可能な宇宙往復実験機「IXV」(Intermediate eXperimental Vehicle)が、日時間2月11日22時40分にギアナ宇宙センターからヴェガ・ロケットで打ち上げられた。IXVの大きさは全長5m、重量2tで、高度340kmでロケットから分離され、412kmまで上昇したのちに降下を始めた。噴射機能を使って超音速から音速へと速度を落とし、高度120kmで秒速7.5kmまで減速。さらにパラシュートを広げて大気中をゆっくりと下降し、太平洋上に無事着水。地球周回低軌道から帰還するのと同じ条件が再現された。 IXVを搭載したヴェガ

    宇宙往復実験機「IXV」、ミッション成功
  • 宇宙飛行士の健康問題解決に貢献か、体長1mmの線虫

    国際宇宙ステーション(ISS)で宇宙航空研究開発機構(JAXA)が行った実験で育った、体長たった1mmの線虫が、宇宙飛行士が抱える骨や筋肉の衰えといった健康問題を解決する答えを出してくれるかもしれない。 【2015年1月14日 NASA】 国際宇宙ステーション(ISS)で、シノラブダイティス・エレガンス(以下シー・エレガンス)と呼ばれる体長約1mmの線虫を使った実験が宇宙航空研究開発機構(JAXA)によって行われている。また、シー・エレガンスを使った別の実験「微小重力下におけるシー・エレガンスの筋線維変化(Alterations of C. elegans muscle fibers by microgravity (Nematode Muscle))」(訳はアストロアーツによる)も今年実施予定となっている。 シー・エレガンス(提供:NASA) シー・エレガンスはどこにでもいる線虫の一種で

    宇宙飛行士の健康問題解決に貢献か、体長1mmの線虫
  • 油井宇宙飛行士が5月からISSに長期滞在

  • 【特集】2015年の初日の出

    iOSアプリ「アストロガイド2015」では、設定した場所での日の出時刻がわかります。GPSと連動しての設定もできるので、初日の出遠征に便利! 太陽と月の出没時刻がわかる「日めくり」だけでなく、詳しい天文カレンダー、流星群や月など注目イベントの解説など、日々の星空の見どころをいつでもチェックできるアプリです。1年の計は元旦にあり。早速ダウンロードして、1年の星見ライフを展望してみませんか。 冊子やビデオ、PCソフトで1年の星空の見どころを徹底解説する盛りだくさんの「アストロガイド 星空年鑑 2015」は、ムック版、電子版でも好評発売中。 アストロアーツの「日の出・日の入り」のページでは、全国各地の日の出時刻を計算することができます。初日の出の時刻を確かめてみましょう。 夜明け前の星 初日の出は午前7時前後ですが、できればもう少し早いうちから空を眺めてみましょう。西の空には木星、空の高いとこ

  • 金星探査機「あかつき」が明らかにした太陽風加速

    金星探査機「あかつき」を利用した観測から、太陽から離れた場所でガスが加熱され、太陽風が加速されるメカニズムが明らかになった。 【2014年12月18日 JAXA】 太陽から吹き出す「太陽風」の流れは、太陽上層のコロナの100万度という高温によりプラズマが外向きに押し出されることで生じると考えられている。地球軌道ほどの距離で観測されるような時速約150万~300万kmにまで太陽風が加速されるためには、太陽表面からかなり離れたところでもガスが加熱され、高温が保たれる必要があるが、それがどのようにして実現するのか調べる手だてはなかった。 JAXA宇宙科学研究所と東京大学の研究者らは、2011年6月から7月にかけて金星探査機「あかつき」が外合(太陽をはさんで地球と反対側)の位置に来ることを利用し、「あかつき」から地球に向けて発信した電波から、太陽風のプラズマを伝わる細かい波動を探った。太陽観測衛星

    金星探査機「あかつき」が明らかにした太陽風加速
  • 火星で一時的に急増したメタンと有機分子の発見

    NASAの探査車「キュリオシティ」が火星の大気を20か月かけて調べた結果、メタンの量が、ある期間だけその前後に比べ10倍も増加していることがわかった。また、ドリルで穴を開け採取した粉状の岩石サンプルからは、有機分子も検出された。 【2014年12月17日 NASA JPL】 「キュリオシティ」は自身に搭載されているサンプル分析器「SAM」を使って、20か月間大気中のメタンを調べた。そして、2013年後半から2014年はじめに、平均7ppb(parts per billion; 10億分の1)という計測結果を計4回得た。実はその前後の数値は、平均でその10分の1しかなかったのである。 「メタンが一時的に増加したのは、供給源があるからに違いありません。原因として、生物的なプロセス、水と岩石との作用によるものなど、多くの可能性が考えられます」(キュリオシティ・チームの一員で、米・ミシガン大学のS

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  • 火星のクレーターをかつて満たした湖

    火星探査車「キュリオシティ」の調査から、かつてクレーター内に大きな湖があり、30億年以上前に枯渇と充満を繰り返した時期があったことがわかってきた。 【2014年12月10日 NASA】 NASAの火星探査車「キュリオシティ」は現在、直径154kmのゲールクレーターの中心、高さ5kmのシャープ山をおよそ150mまで登ったところで探査を行っている。「マレー層」と呼ばれるこの地では、湖底に見られるような堆積物や川の流れを示す小さなデルタが積み重なったような模様など、ひじょうに多彩な岩石層が無数に見られ、かつて数千万年にもわたって湖が満ちては枯渇した時期があったことがうかがえる。クレーターの底にたまった堆積物は固まって岩石となり、やがて風の浸作用を受け、もともとクレーターの中央丘があった部分が残ってシャープ山となったと考えられる。 NASAのAshwin Vasavadaさんによると、「もしこの

    火星のクレーターをかつて満たした湖
  • アメリカの宇宙船「オライオン」、試験飛行成功

    アメリカの次世代宇宙船「オライオン」の最初の試験飛行が日時間5日夜に行われ、無事成功した。将来の小惑星や火星への有人探査に向けて大きな足がかりとなる。 【2014年12月8日 NASA】 アメリカの次世代宇宙船「オライオン」(オリオン)が5日(日時間。以下同)、最初の試験飛行を順調に完了した。同日21時4分に米・フロリダ州ケープカナベラル空軍基地から打ち上げられたオライオンは、地球周回2周目で高度5800kmに到達した。有人用に開発された宇宙船としては、アポロ計画以来最も地球から遠ざかった記録となる。打ち上げから4時間半後の6日1時半ごろに大気圏に再突入、パラシュートを展開してカリフォルニア州沖に着水した。回収された船体はまずサンディエゴ海軍基地に運ばれ、その後フロリダ州ケネディ宇宙センターで今後の開発のための分析が行われるほか、打ち上げ失敗時の緊急脱出システムのテストに再利用される。

    アメリカの宇宙船「オライオン」、試験飛行成功
  • 「はやぶさ2」、翼を広げ順調に飛行

    3日に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ2」は、飛行体勢を整えるクリティカル運用を無事終了して正常に飛行中だ。小惑星物質採取用ホーンを伸ばした確認画像も届いた。 【2014年12月5日 JAXA】 12月3日午後に種子島宇宙センター(鹿児島)から打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ2」が、クリティカル運用段階を無事クリアしたことが5日発表された。クリティカル運用とは、探査機がロケットから分離した後に体勢を整えて最低限の運用ができるようにする重要な期間のことで、ロケット収納時にはたたんでおいた太陽電池パネルの展開やサンプラーホーン(小惑星物質の採取装置)の伸展、太陽光がパネルに当たるようにするための向きの制御などが実施された。 今後は約3か月間にわたって、搭載機器の初期チェックが行われる予定となっている。 サンプラーホーンの伸展確認画像(提供:JAXA。以下同) 確認画像を撮影したモニタカ

    「はやぶさ2」、翼を広げ順調に飛行
  • 「はやぶさ2」、打ち上げ成功

    3日午後、小惑星探査機「はやぶさ2」を搭載したH-IIAロケットが種子島宇宙センターから打ち上げられた。「はやぶさ2」は15時すぎにロケットから無事分離され、小惑星1999 JU3を目指す旅を開始した。 【2014年12月3日 JAXA】 小惑星探査機「はやぶさ2」を載せたH-IIAロケット26号機が、3日13時22分4秒に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。打ち上げから1時間47分後、地球を1周した同ロケットは「はやぶさ2」を正常に分離した。その後、数分ごとに小型副衛星「しんえん2」(九州工業大学)、「ARTSAT2-DESPATCH」(多摩美術大学)、「PROCYON」(東京大学とJAXA共同)も、次々と切り離された。 H-IIAロケット26号機打ち上げのようす(提供:JAXA) JAXA相模原キャンパス(神奈川県)で開催されたパブリックビューイングでは、初代「はやぶさ」の

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  • 「はやぶさ2」、3日午後に打ち上げ見込み

  • 2014年11月18日 しし座流星群が極大

    しし座流星群が、11月17日から18日にかけての夜に見ごろとなる。近年は目立った活動は見られないが、今年は月明かりのじゃまがほとんどない好条件なのでやや注目。 しし座流星群が、11月17日から18日にかけての夜に見ごろとなる。テンペル・タットル彗星の通り道を毎年この時期に地球が通過し、そこに残されていたちりが地球の大気にとびこんで、上空100km前後で発光して見える。 大出現を見せた2001年以降目立った活動は見られないが、今年は月明かりのじゃまがほとんどない。未明ごろに木星とともにしし座が昇る東の空を中心に、空を広く見わたしながら気長に待ってみよう。 空の条件の良いところでは、1時間あたり10個前後の流れ星が見えると予想されています。町明かりで空が明るいところや建物があって視界が開けていないところでは、実際に見える流れ星はこの半分〜3分の1ほどになります。 しし座は明け方に東〜南東の空に

    2014年11月18日 しし座流星群が極大
  • 彗星表面からフィラエが見た初めての景色

    史上初の彗星着陸を果たした「フィラエ」から、着地後の撮影画像が届いた。フィラエは当初の予定から外れた場所に着地したとみられるが、状況を慎重に確認しながら世界初の画期的探査が進められている。 【2014年11月14日 ヨーロッパ宇宙機関】 13日(日時間)に探査機「ロゼッタ」から投下され、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)の地表に到達した着陸機「フィラエ」から、着地点周辺の景色を写した初の画像が届いた。360度のパノラマ画像から、フィラエの現在地の周囲は平坦ではなく凹凸の多い環境であることがうかがえる。 着地点での撮影画像(提供:ESA/Rosetta/Philae/CIVA) 最終的に着地した現在地でのパノラマ画像を、中央にフィラエが位置するとして並べたもの。辺りは暗く、凹凸の多い環境であることがうかがえる(提供: ESA/Rosetta/Philae/CIVA) フィラエは最初の

    彗星表面からフィラエが見た初めての景色
  • フィラエ分離成功 史上初彗星着陸の報は深夜1時ごろ

    12日17時半ごろ(日時間)、欧州の探査機「ロゼッタ」が着陸機「フィラエ」をチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の地表に向けて投下した。着陸成功の報が地球へ届くのは13日1時ごろの予定だ。 【2014年11月12日 ESA】 ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の探査機「ロゼッタ」が重さ100kgの子機「フィラエ」を搭載して長旅に出発したのは、今から約10年前の2004年3月のこと。ロゼッタは2011年6月からは冬眠モードに入り、 今年1月に復帰。そして8月6日に、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)に到着。彗星に接近しながら、彗星ジェットの迫力ある画像を撮るなどして詳細な地形の観測を行ってきた。 そして、いよいよ史上初となる彗星への着陸という大きな挑戦の時がやってきた。今日12日17時35分(日時間、以下同)にロゼッタからのフィラエ切り離しが実施され、投下は成功した。彗星地表へと向かうフィラエ

    フィラエ分離成功 史上初彗星着陸の報は深夜1時ごろ
  • シグナス補給船搭載のアンタレスロケット、打ち上げ失敗

    時間29日朝、国際宇宙ステーション(ISS)に物質を運ぶ無人のシグナス補給船運用3号機を搭載したアンタレスロケットが打ち上げからわずか6秒後に爆発を起こし、発射台に墜落炎上した。物資の中には、千葉工業大学が開発に参加した流星観測カメラも含まれていた。 【2014年10月29日 blogs.nasa.gov/Phys.Org】 米・オービタル・サイエンシズ社のシグナス補給船運用3号機(Orb-3)を搭載したアンタレスロケットが、米国東部夏時間10月28日18時22分(日時間29日7時22分)にバージニア州のワロップス射場から打ち上げられた。しかし打ち上げから6秒後にロケットが爆発を起こして墜落炎上し、打ち上げは失敗した。現在のところ、けが人についての報告はなく、損害は打ち上げ関連施設に限られているということだ。失敗の原因は調査中である。 アンタレスロケット爆発・炎上のようす(提供:NA

    シグナス補給船搭載のアンタレスロケット、打ち上げ失敗