カナダのクイーンズ大学のフェルナンダ デ フェリス氏(脳神経学)らは、アルツハイマー病と2型糖尿病に共通した発症メカニズムを解明する研究を行っている。 脳のさまざまな部分に炎症につながる経路があり、耐糖能異常、記憶障害、およびシナプスと呼ばれるニューロン間の接続の変性をもたらし、アルツハイマー病を発症するという。 この発見は、脳の健康を保つための新しい治療法の開発につながる可能性がある。この研究は、5月にバンクーバーで開催されたカナダ神経科学会議で発表された。 アルツハイマー病は複雑な疾患だ。専門家や研究者は、アルツハイマー病は記憶障害だけではなく、睡眠、食欲、しばしばうつ病につながる気分障害にも影響すると指摘している。以前は関連が薄いと思われていた脳の領域も、この疾患に関連していることが知られるようになった。 アルツハイマー病と2型糖尿病は、いずれも世界的に患者数が増えている点が共通して