ブックマーク / blog.goo.ne.jp/humon007 (149)

  • 【南雲つぐみ】女性の指の痛み ~エストロゲンの効果~ - 語られる言葉の河へ

    指の第1関節が変形する「ヘバーデン結節」や、第2関節が変形する「ブシャール結節」は女性に起こりやすいという。特に朝の指のこわばりや痛み、しびれに困る人が多く、けんしょう炎なども含め、女性ホルモンとの関係があると古くからいわれてきた。 最近、女性ホルモンのエストロゲンには、関節や腱(けん)を包む「滑膜(かつまく)」の腫れを取る作用があることが分かってきた。このため、エストロゲンの分泌が減少する産後や授乳中、更年期以降に関節や腱に炎症が起こりやすいという。4月に開かれた「日手外科学会」で、平瀨雄一郎医師(四谷メディカルキューブ、手の外科・マイクロサージャリーセンター長)が明らかにしたもので、これらの症状を持つ人に大豆由来の「エクオール」成分を含むサプリメントを使った保存治療を行ったところ、およそ6割に改善が見られたという。 エクオールは体内でエストロゲンと似た働きをすることが分かっている。平

  • 【欧州】総工費8兆円超の英高速鉄道プロジェクト ~高まる期待と漂う懸念~ - 語られる言葉の河へ

    (1)7月18日、英国政府は計画中の高速鉄道、ハイスピード2(HS2)に関し、第1期工区(ロンドン~バーミンガム間)の第1回大口発注先を発表した。今回の発注は、トンネル、橋、土手の工事。発注額は66億ポンド(約9,600億円)。コステイン(英国)、カリリオン(英国)、ブイグ(フランス)、ストラバグ(オーストリア)、スカンスカ(スウェーデン)といった建設会社13社が参加する四つの合弁企業が受注した。 (2)HS2は、ロンドンとイングランド北部を結ぶ路線だ。計画案は2009年に発表された。 (a)第1期工区・・・・ロンドンを南の起点として、イングランド中部バーミンガムまでの路線が2026年に開通予定。 (b)第2期工区・・・・バーミンガムを起点とする二股の路線で、北東はリーズ、北西はマンチェスターまで延伸される。2032~33年に開通予定。雇用創出に対する期待も高く、今回の大口発注だけでも16

  • 【保健】糖尿病網膜症リスクを軽減 ~26メッツ・時/週以上の運動~ - 語られる言葉の河へ

    (1)糖尿病の三大合併症の一つ、糖尿病性網膜症。緑内障につぐ中途失明原因だ。 糖尿病性網膜症は、血糖が高い状態のなかで眼の一番内側の網膜に酸素と栄養を運ぶ細い血管が少しずつボロボロになり、酸欠状態に陥ることで悪化する。 網膜組織は、酸素不足を補おうと新しい血管をつくるが、急造血管は脆くて出血しやすい。このため、網膜にカサブタ様の繊維組織が出現し、網膜そのものを傷つける。重症化すると、網膜剥離を起こし、失明に至ることもある。 (2)糖尿病性網膜症の発症予防は、一にも二にも「血糖コントロール」なのだ。 先日、日人を対象とした調査から日頃の運動が予防に効果的であることが示された。 奈良県立医科大学糖尿病学講座の研究グループは、天理よろづ相談所病院に通院中の糖尿病患者から、糖尿病性網膜症を患っていない2型糖尿病患者1,814人を抽出。患者の平均年齢は65.5歳、体格指数(BMI)平均は24.5で

  • 【佐藤優】トランプ大統領はなぜ平気でウソをつけるのか ~フェイク蔓延の米国社会~ - 語られる言葉の河へ

    (1)世界的に嘘が増えている。トランプ大統領に限らない。 〈例〉米国の映画やドラマなんかでも、そう。陪審員が、黒人と白人がぴったり半分ずつだ。警官も黒人と白人でコンビを組んでいる。TVドラマの「セックス・アンド・ザ・シティ」にも、黒人とかラティーノとか、有色人種系が出てくる。これは建前だ。全体のバランスをとらなきゃいけないから。 でも、その建前そのものがフェイクじゃないか。 実際の米国を見れば、たとえば家のまわりに黒人が3人、うろうろしていたら、すぐ手を挙げろ、って話になる。警官の指示に従わないのが黒人だったら撃たれる確率が高くなる。それが米国の実態だ。フェイクはもう蔓延している。 だからトランプも、「俺も対抗して嘘をついてもいいだろう」くらいに思って、政治をやっているわけだ。 (2)2月にトランプが演説で、「昨夜、スウェーデンでテロがあった」の話。あれなんかは、黒い白鳥はいない、という話

  • 【佐藤優】2050年までに終末が来ると信じる国民がトランプを生んだ - 語られる言葉の河へ

    (1)米国を考える際に注意しなければならないのは、2050年だ。あと33年。2050年までに地球が滅びる、と考えている米国人は、なんと4割もいる。 これについては2016年に神学者の木谷佳楠(きたにかなん)がキリスト新聞社から出した『アメリカ映画とキリスト教 120年の関係史』というを読んでみると面白い。 それによると、最近の統計では、米国人の5人に2人は2050年末までにアルマゲドンが来ると信じている。で、木谷氏は、米国映画を見るには、原材料表示と同じで、どういう宗教、思想から生まれてきたのか、もう少し注意すべきだ、という。 トランプ大統領は、そういう母胎の国から出てきている。2050年までに地球がなくなる、と信じている人が、トランプを支持している。トランプ自身がどういう考えを持っているかは分からないが、それと非常に近い考えじゃないか。 (2)2050年までに地球が滅ぶと信じている人た

  • 【佐藤優】トランプの政策はじつは中道 ~大統領に当選した理由~ - 語られる言葉の河へ

    (1)ヨーロッパの右傾化、などといわれて、トランプ大統領も同じ文脈で語られるのだが、彼は右翼ではない。ネオコンとかオルトライトとかいう系統ではなく、クリスチャン・シオニズムなのだ。そこは少し、今までとは切り口の違う人。同時多発テロ以降の米国で無視できないのは、米国の終末思想だ。彼はそのへんのボリュームゾーンをつかんでいた。だから、大統領選挙で当選したのだ。 もうひとつ、トランプが当選したのは、彼の政策が中道だからだ。言っていることはメチャクチャだが、じつは中道なのだ。だから一般の米国人には、極左のバーニー・サンダース候補や極右のテッド・クルーズ候補にくらべたら、まだマシに見えたわけだ。クルーズのTVCMに、マシンガンの銃身の熱でベーコンを焼くというのがあったが、あれにくらべればトランプのほうがはるかにまともだ。比較の問題だが。あのマシンガンベーコンのCMのどこにも、思想性なんてない。全米ラ

  • 【佐藤優】保護主義は今や世界のトレンド ~グローバリズム→国家機能強化~ - 語られる言葉の河へ

    (1)米国は、ずっと米国第一主義だった。世界の警官でいたのも、それが国益にかなっていたからだ。ただ、これからはメリハリをつけて、取捨と選択で、米国第一主義をやっていこう、ということだ。その原因は、やはり米国の国力低下だ。 東西冷戦の崩壊のときに、米国には極度に力がついた。つきすぎた。そのことが、グローバル資主義を加速させてしまった。そのツケが、今度は米国にまわってきたのだ。 グローバル資主義は、基的には米国と手を携えて進んできた。ところが、タックスヘイブンでわかるように、ある時点で、米国にも税金を払わなくなってきた。これは困るわけだ。スターバックだってアマゾンだって、米国の企業だけれども、彼らのビジネスのやり方は、必ずしも米国という国をハッピーにはしない。 つまり米国第一主義といっても、自由な市場をエンカレッジすることもあれば、国家を重視することもあるわけだ。今の米国では、国家重視の

  • 【佐藤優】商売人トランプは儲かる戦争をする ~軍事費1割増は経済政策~ - 語られる言葉の河へ

    (1)トランプ大統領は商売人だ。損になることはしない。戦争でもそうだ。トクになるなら、やる。だから、軍事費を1割増やした。世界の警察官を降りる、といっていながら。矛盾しているようだが、そうではない。“世界の”警察官は降りるけれども、一部の地域では警察官を続ける、ってことだ。トランプ大統領は、決して孤立主義者ではない。非介入主義者だ。つまり、米国にとって死活的な利益のない場所には介入しないが、利益があると思った場所には介入するということだ。だから、石油の出るイラクには介入し続ける。 あと、イスラエル。イスラエルのために、イランには厳しい姿勢で出るだろう。イランはイスラエルに敵対行動をとっているから。 中東では、引き金をちょっと間違えて引いただけで、大戦争が勃発しかねないことは、トランプだってわかっている。そこはハラをくくっているだろう。就任演説で、イスラムの過激派を撲滅するっていっているわけ

  • 【佐藤優】大使館が引っ越すと第三次世界大戦の引き金になる ~地獄の釜の蓋が開く~ - 語られる言葉の河へ

    (1)トランプ大統領がめざしているのだが、シリアやイラクにある「イスラム国」の掃討に成功する可能性はある。その代わり、「イスラム国」の脅威は中央アジアに移転する。 掃討するといっても、それは対症療法でしかない。実際には、シリアやイラクから追い出すだけだ、ということだ。追い出された者は、ほかの土地に行く。それはアフガン、パキスタン、キルギス。そういうところに散らすだけだ。なぜか。「イスラム国」は原因ではなく、結果だからだ。サイクス・ピコ協定以来の20世紀の中東の秩序が、もう機能不全を起こしている。それが原因で、いろんなところに問題が噴き出しているわけだ。 〈例〉アルカイダ。「イスラム国」。 だから、そう簡単には問題は解決せず、中東は落ち着かない。 (2)そんななかで、トランプのイランに対する強硬姿勢は、とりあえずサウジアラビアを安心させている。そのために中東は今、少し落ち着いている、という見

  • 【佐藤優】トランプを理解する二つ目のカギ ~「イスラエル中心主義」~ - 語られる言葉の河へ

    (1)トランプ大統領を知るのにもうひとつ重要なのが、クリスチャン・シオニズムだ。 <クリスチャン・シオニズムは、神がアブラハムと結んだ「アブラハム契約」に基づき、シオン・エルサレムがアブラハムの子孫に永久の所有として与えられたとするキリスト教の教理の一つ。全教派で認められている・信じられている訳ではなく、むしろ信じている者は一部であり、アメリカのキリスト教プロテスタントの福音派の一部や、ドイツルーテル教会のマリア福音姉妹会、末日聖徒イエス・キリスト教会などで信じられている教理である。この教理を信じる人をクリスチャン・シオニストと呼ぶ。近代シオニズムは、19世紀後半頃からアメリカのディスペンセーション主義の神学者達が主張するようになった。 この立場では、イスラエル(パレスチナ)を神がユダヤ人に与えた土地と認める。さらに、イスラエル国家の建設は聖書に預言された「イスラエルの回復」であるとし、ユ

  • 【佐藤優】トランプを理解するカギ ~彼の信仰、カルヴァン派~ - 語られる言葉の河へ

    (1)トランプ大統領には思想がある。それも強くある。長老派教会と訳しているが、スコットランドから米国へ来たプレスビテリアン(カルヴァン派の一派)の思想だ。 この教派の人たちは、生まれる前に、自分はすでに神様に選ばれている、と考えている。神様は、この人は救われる、この人は滅びる、と相手が生まれる前から決めている、と信じている。つまり、人間の運命は、生まれる前から全部決まっているんだ、と考えている。 で、選ばれた人間は、どんな試練にも耐え抜くことができる、と考えている。だから打たれ強い。そして勤勉だ。 20世紀以降に登場した米国大統領で、プレスビテリアンだった人はトランプを含めて3人しかいない。一人は、ウッドロー・ウィルソン。彼はみんながムリだと思った国際連盟の設立に固執した。それを正しい理想だと考えたからだ。 もう一人は、ドワイト・アイゼンハワー。彼はノルマンディー上陸作戦の指揮官だ。あれは

  • 【佐藤優】川喜田二郎『発想法』 ~総合的思考と英国経験論哲学~ - 語られる言葉の河へ

    ★川喜田二郎『発想法 創造性開発のために』(中公新書、1967/改版、2017) (1)川喜田二郎(1920~2009年)は、東京工業大学、筑波大学教授などを歴任した。彼は自分のイニシャルを付したKJ法という独自の発想法を提唱し、社会に大きな影響を与えた。黒鉛筆またはペン、赤・青などの色鉛筆、クリップ、輪ゴム、名刺大の紙片などを用いてデータを整理し、カードを一面に広げ、着想を得るというローテクの技法は、パソコンが普及している現代では時代遅れだ。しかし、川喜田の発想自体は、現代でも十分に通用する。なぜなら、彼の方法論が優れているからだ。 (2)川喜田は総合的思考の重要性を説く。 <この発想法は、分析の方法に特色があるのではなく、総合の方法である。はなればなれのものを結合して、新しい意味を創りだしてゆく方法論である。分析的な方法だけではわれわれの世界は不十分である。その意味で、国際的にも国内的

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  • 【本】20世紀英国は実は軍事色が濃厚 ~通念を覆す『戦争国家イギリス』~ - 語られる言葉の河へ

    ★デービッド・エジャトン(坂出健、松浦俊輔・訳)『戦争国家イギリス -反衰退・非福祉の現代史-』(名古屋大学出版会 5,400円) (1)英国史には、目立った断絶がない。革命、維新、敗戦といった大きな屈折点を抱えたフランス、ドイツ、それに日とは、その点が違う。 EUからの離脱を「決めた」のは、法的には国民ではなく、「聖俗の貴顕人士と庶民」から成る議会と、国王だ。 これまでの英国史は、「揺りかごから墓場まで」の福祉、「平和」をキーワードに語られてきた。海洋国家の英国には、平和な海と貿易の自由が何より大事だった。 欧州大陸における二度の世界大戦への介入も、重要ではあるがエピソードに過ぎず、古い植民帝国が20世紀を通じ徐々に衰退した・・・・というのが、今日に至るまで通念となっている。 (2)書は、その通念を揺さぶる。 平和な海を維持する代償は巨大な海軍であり、必要なときに軍事力を行使して国際

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  • 【佐藤優】日本の思想状況の貧しさ、頑丈にできている戦闘機、東方正教会に関する概説書 - 語られる言葉の河へ

    ①山崎行太郎『ネット右翼亡国論』(春吉書房 1,500円) ②小峯隆生『蘇る翼 F-2B』(並木書房 1,500円) ③ティモシー・ウェア(松島雄一・監訳)『正教会入門』(新教出版社 4,000円) (1)は、保守派の哲学者・文芸批評家によるネット右翼、ポストモダン思想などの「軽さ」を厳しく批判して、知的刺激に富んだ作品だ。山崎氏は存在論的思考に共感を寄せ、次のように強調する。 <存在論を内在化していない思想家や学者、文化人に、私は、質的な関心はない。/存在論とは何か。存在論とは、その人の思想や理論体系ではなく、その人の生き方に関わる問題である。その思想のために、生きたり死んだり出来るか、という問題である。最近は、「ポスト・モダン学者たち」を中心に、「思想」と「生き方」とは関係ないという人たちもいる。しかし、私はそうは思わない。思想が生きるか死ぬかは存在論の問題である> 生き方と関係のな

  • 【佐藤優】『戦争論』をビジネスに活かす、現実社会の悪と闘う、ロシア人の意識と使命感 - 語られる言葉の河へ

    ①守屋淳『もう一つの戦略教科書「戦争論」』(中公新書ラクレ 840円) ②松岡幹夫著『仏教とお金』(柏艪舎 1,400円) ③五木寛之、田原総一朗『われらマスコミ渡世人』(祥伝社新書 800円) (1)①は、クラウゼヴィッツの名著『戦争論』をビジネスに活かそうとする意欲的な試みだ。クラウゼヴィッツの基概念を次のように翻訳する。 <「戦略」--戦闘力の配分を決める 「戦術」--戦闘の仕方を決める わかったような、わからないような指摘ですが、会社で考えるととてもわかりやすくなります。 たとえば大きい会社では、複数のジャンルで事業をやっている場合がほとんど。そうなると、「どの事業にどの程度お金とヒトを配分するか」と、「それぞれの事業で、どのように利益を稼ぐか」という二つの方法論が必要になってきます。このうち前者を「戦略(企業戦略)」と、後者が「戦術(事業部戦略)」と呼んだのです> 書は、企業

  • 【保健】主食をしっかり食べると公平な判断ができる - 語られる言葉の河へ

    (1)炭水化物(主)をしっかりべたほうが、目の前の損得に影響されないようだ。独リューベック大学の報告から。 研究は、経済心理学でよく利用される「最後通牒ゲーム」を使って行われた。このゲームは2人(提案者と承認者)で行う。〈例〉1万円を2人で分け合う状況を想定。提案者は1回に限り、シェアする金額を提案できる。 ①承認者が提案を了承 → 各自その金額を受領。 ②承認者が提案を拒否 → 1万円は没収され、2人とも何も得られない。 経済学的には、提案者は最大の利益、つまり9,999円を懐に入れるべきで、承認者は0円より1円のほうがまし、らしい。 しかし、人間そうは判断しないだろう。 実際、提案者はより五分五分に近い金額を提示する傾向があり、承認者はあまりに不公平な金額を「社会的制裁」の意味で拒否するケースが多い。 (2)実験。 (a)対象者:87人の大学生。昼前に承認者としてオンライン版のゲ

  • 【本】遊牧民は「野蛮」ではなかった ~俗説を覆すユーラシアの通史~ - 語られる言葉の河へ

    ★クリストファー・ベックウイズ(斎藤純男・訳)『ユーラシア帝国の興亡:世界史4000年の震源地』(筑摩書房 4,200円) (1)米国のトランプ政権による失態が続く中、中国は着実にユーラシア大陸における覇権の確立を目指す動きを進めている。 〈例1〉ロシアのプーチン大統領をはじめとする約30ヵ国の首脳を集めて開催した「一帯一路」に関するフォーラム。 〈例2〉上海協力機構の会合 こうした中、いわば“全ユーラシア史”のような骨太の書籍が出版されたのは興味深い。 (2)著者は、ユーラシアの歴史に新たな視点を与えることで定評のある米インディアナ大学の教授。書は彼の著作の初の邦訳だ。 彼の主張を要約すると、一般的な世界史で言われている「中央ユーラシア人」たちは、決して侵略的な騎馬民族や遊牧民などではなく、生活の安定や周縁国との交易を積極的に求めていた・・・・というもの。 書の特徴を三つ。 (a)“

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  • 【南雲つぐみ】血糖値スパイクに注意 - 語られる言葉の河へ

    Aさん(44)は、夕方の2~3時間が苦手だった。体が重く、事を作るのもだるい。イライラして子どもの行動がやたらと気に障って叱りつける。なぜこんなに感情を抑えられないのか、不思議だったという。 その後、栄養療法クリニックを受診すると、後に血糖値が急上昇・急降下しやすい体質だということが分かった。特に、昼ラーメンや丼ものなど炭水化物をべたときは顕著で、上がった血糖値が夕方にかけて下がっていく状態になる。これが、疲労感やイライラ、虚脱感などを起こしていたという。 そこで、昼に炭水化物を取るのをやめると、あまり気分の変動を感じずに落ち着いて過ごすことができた。以来、炭水化物を減らした生活を心掛けているそうだ。 血糖値の急上昇は、「血糖値スパイク」として、テレビの健康番組にも取り上げられている。こうした急な変動は、後の強い眠気や集中力の低下をはじめ、Aさんのように夕方に不調を感じることも

  • 【佐藤優】2000年の時を経て今なお変わらないインテリジェンスの「真髄」 ~孫子~ - 語られる言葉の河へ

    ★(金谷治・訳)『新訂 孫子』(岩波文庫、2000) (1)紀元前500年頃に活動した孫武が作者と伝えられる『孫子』(全13編)は、今日でも軍事理論の古典として読み継がれている。 それだけでなく、企業マネジメントの参考書として経営者の間で評判がいい。確かに、書は企業や役所の仕事に役立つ内容が多く含まれている。 孫子が優れているのは、戦闘の技法に通暁しているのみならず、戦争と経済との関係をよく理解しているところにある。 <孫子はいう。およそ戦争の原則としては、戦車千台、輜重車千台、武具をつけた兵士十万で、千里の外に糧を運搬するという場合には、内外の経費、外交上の費用、〈にかわ〉や〈うるし〉などの[武具の]材料、戦車や甲冑の供給などで、一日に千金をも費やしてはじめて十万の軍隊を動かせるものである。[従って、]そうした戦いをして長びくということでは、軍を疲弊させて鋭気をくじくことにもなる。[

  • 【佐藤優】【加計学園疑惑】官邸最高レベル指示を「闇文書」にした理由 - 語られる言葉の河へ

    (1)加計学園問題で、5月17日付け「朝日新聞」は、同学園の新学部設立が安倍首相の意向を汲んだものである文書の存在をスクープした。 <朝日新聞が入手した一連の文書には、「10/4」といった具体的な日付や、文科省や首相官邸の幹部の実名、「加計学園」という具体名が記されたものもある。加計学園による獣医学部計画の経緯を知る文科省関係者は取材に対し、いずれも昨年9~10月に文科省が作ったことを認めた。また、文書の内容は同省の一部の幹部らで共有されているという。 文書のうち、「獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項」という題名の文書には、「平成30年(2018年)4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい」と記載。そのうえで「これは官邸の最高レベルが言っていること」と書かれている。 また、別の「大臣ご指示事項」との文書には、冒頭に「内閣府に感触を確認してほしい」とあり、