従属人口(14歳以下ならびに65歳以上)に対する生産年齢人口(15~64歳)の比率が高い状態を「人口ボーナス」と言います。数値が大きいほど労働力が豊富と捉えられ、経済成長を促すと考えられています。一般的には1.8倍を超えた頃から経済活動が活発になり始めると言われ、2倍以上の期間を「人口ボーナス期」と呼びます。これから人口ボーナス期が始まる国や人口ボーナス期が終わる国について、野村證券投資情報部の丹羽紘子が解説します。 これまで各国の株価指数は人口ボーナスに伴って大きく上昇 人口ボーナスと経済成長には、どのような因果関係が考えられるのでしょうか。 丹羽紘子(以下、同) 人口ボーナスは一般的に、「多産多死」の社会から「少産少子」の社会に切り替わる際、人口構成比として子どもと高齢者が減って生産年齢の人口が増えていく過程の中で起こりえます。人口ボーナス期には、生産に携わる人口が増加することで経済に