日本サッカーを初めてワールドカップに導いた岡田武史 (現コンサドーレ札幌=J2リーグ=監督) が顔に似合わない 「信念」 の持ち主であることはあまり知られていない。 サッカー界きってのエコロジストは、 ワールドカップ予選という丁々発止のたたかいの最中にも夢を語り続けた。 <西ドイツでは、 休日に何をして過ごすか。 家族で街のクラブに出掛けて、 子どもはサッカーをして、 親はほかのスポーツをするし、 お祖父さんはそれを見守っている。 そして、 帰りにはクラブのバーでビールを一杯飲んで家路につくわけです。 そこには消費の思想がない。 それが長い目で見れば環境保護につながっていく。 いまの日本はどうか。 遊園地にしても、 デパートにしても、 家族で休日にどこに出掛けるにしろ、 余暇の過ごし方が消費型なんです。 そうした社会を変えるための一助になれば、 というのが監督としてのぼくの支えになっている