「予備試験組」186人合格の破壊力 10回目となった新司法試験の2015年の結果での一番の特徴──。それは予備試験を経た合格者が186人となり、すべての法科大学院(ロースクール)を抜き去って、合格者数トップの座に躍り出たことである。ちなみに、第2位の中央大は170人、第3位の慶應義塾大は158人だ。また、予備試験組の合格率も抜きん出ていて、61.79%はやはりトップである。中央大と慶應義塾大のそれは、35.79%と45.53%でしかなく、予備試験組の優秀さが際立つ結果となった。 その予備試験組の合格者の横顔を分析していくと、面白いことがわかる。合格者186人のうち、76人が現役のロースクール生で、さらに51人が現役の大学生なのだ。「大学卒業後に、法学既修者で2年、未修者だと3年もの履修期間が課せられ、年間の授業料が国立でも80万円ほど、私立になると百数十万円もかかるロースクールを敬遠して、