北海道・長万部町を取材した際、もうすぐ店をやめるという『むらた玩具店』のおばあちゃんと出会った。町の人口がどんどん減り続け、子どもたちが店にこなくなったのだという。たまにやってくる子どもたちのために「くじ引き」だけは置いていたが、それももう限界のようだ。 詳細は過去に掲載した記事『子どもたちに愛されてきた玩具店が閉店へ / 人もいなくて子どももいなくなった』をお読みいただきたい。筆者(私)は個人的にくじを引いてみようと思い、1回30円のスーパーボールが当たるくじを3つ購入した。合計90円。筆者は店に入る前からくじを引こうと思っていたため、ずっと小銭を握っていた。 そして支払いのときおばあちゃんに90円を渡したのだが、そこでおばあちゃんが言ってきた言葉に、涙が溢れそうになったのだ。どうして涙が溢れそうになったのかわからない。感動話や悲しい話をしたわけではない。ただ単におばあちゃんは「あったか