人は見た目が8割というが、スポーツカーも見た目が8割だ。いや、個人的にはつい数年前まで「エンジンが8割」派だったので、その辺は人それぞれ千差万別なのは承知しているが、このアストンマーティン DB11に関しては、「見た目が8割」と断言させていただく。 近年のアストンマーティンのラインナップは、スタイリングに完璧なる統一感がある。流麗なクーペボディにいわゆるアストングリル、そしてシンプルな吊り目ヘッドライト。我がボキャブラリーの貧しさ故に語る言葉は少ないが、現在のアストンルックは、93年にイアン・カラムが手掛けたDB7から発展したものであり、以来その文法を一歩も踏み外していない。つまり、そこらの女子には断じて見分けがつかないものだ。 なにを隠そうこの私も、どれがどれだか完璧に見分けられる自信はない。しかしこれだけは言える。DB11がもっとも美しいと。 たとえば旗艦たるヴァンキッシュと比べると、