2017年秋にフルモデルチェンジし、5代目に進化したレクサスのフラグシップサルーン「LS」に試乗した。新型はこれまでのキャラクターを一新し、乗り味はスポーティに!? モータージャーナリストの吉田 匠がジャッジする。 文・吉田 匠 写真・内藤敬仁
エクストリームな肉しゃぶ 週に7回肉を食べる“肉食ライター”の小寺慶子さんにとっても、「東京肉しゃぶ家」は衝撃だった。きっかけは、都内に「焼肉KINTAN」や「しゃぶしゃぶKINTAN」を展開する(株)カルネヴァーレの代表取締役・鳴坂竜一氏の推薦。ふたりの間で、こんなやりとりがあった。 鳴坂氏の言うとおり、小寺さんは翌日の予約をすんなり取り、ひとり大久保へと向かった。店は歌舞伎町を隣にする職安通り沿い。韓国料理店やドン・キホーテが並ぶなか、「東京肉しゃぶ家」はそのエリア内で目立って小ぎれい。中に入ると、女性ひとりでも過ごしやすそうな小綺麗なカウンターの店だった。 目当ては世にも珍しいシャトーブリアンのしゃぶしゃぶ。肉が登場すると、見た目にも味にも仰天した。 「あれほど大きくて分厚いしゃぶしゃぶを出す店を見たことがありません。ステーキかと思うくらい。しかもシャトーブリアンです。食べてみると、
「ゆるふわラップ」を含め女性が台頭したラップ・シーンを牽引する20歳のDAOKOがグラミー賞受賞アーティスト、オルタナ・レジェンドのBECKとコラボした。驚きの共演が生んだシナジーを考察する。 Photos: Maciej Kucia @ AVGVST Styling: Noriaki Moriguchi @ GQ Styling Assistant: Chihiro Ogura Hair & Make-up: Rie Shiraishi (BECK), Hiroko Takashiro (DAOKO) Words: Joe Yokomizo Translation: Kazumi Someya BECK:ジャケット ¥74,000、シャツ ¥33,000〈ともにBED j.w. FORD/バースリー ☎03-6432-9313〉、DAOKO:ジャケット ¥75,000、シャツ ¥37,0
ルネ・クレマン監督がパトリシア・ハイスミスの人気小説を映画化した心理スリラー『太陽がいっぱい』(1960年)には、不穏なシーンがある。椅子に座った主人公のトム・リプリーが、手にしたワイングラスからゆっくりとワインをすすりながら、犯したばかりの殺人に酔いしれる場面だ。カメラが捉えた、透き通った青灰色の瞳はクリスタルのように美しく、そしてまた、冷淡でもある。この空虚で感情のかけらも感じられない美しい瞳の持ち主が、フランス人俳優アラン・ドロンだ。 男性版ブリジット・バルドーとも称されたドロンは、『太陽がいっぱい』の好演で世界中にファンを獲得したのと同時に、”映画界でもっとも魅惑的な男”の称号をも手にした。ドロンが持つ無関心な風情や冷淡さ、そして物憂げで、無邪気ともいえる横柄さは、フランスの犯罪社会と関わりのあった過去に身につけたものに違いないが、それが稀有な魅力だった。ドロンは「美しい顔をした暗
「なんだよ、全然使えるじゃん!」 リスボン郊外で見るなり、嬉しい裏切りというか予想外の手応えを得てしまった。それはいち早く乗ってきた新しいBMX X2。 全長4.3m台のいまどきのコンパクトSUVで中身はBMWの2シリーズ・アクティブツアラーと同じFFプラットフォーム。とはいえその鮮やかなガルバニックゴールドのイメージカラーやポップな「M Sport X」モデルの無塗装風バンパー開口部に、ファッション優先の匂いをバリバリ感じたが、いざ乗り、使ってみるとまったくもってよく出来た実用ハッチバックの範疇に入るのだ。
わたしたちの部屋からは、どこまでも広がる灰色の空と荒れ地が見渡たせ、太陽がぱっと射し込めばたちまち色彩は青と緑に変化した。マンハッタンのホテルなら小さな部屋の部類になるのかもしれないが、大きな一枚窓が何よりの特徴だ。いや窓というなら、何よりの極めつきは建物の端に迫り出したかたちのNorthern Lights Bar(「オーロラのバー」という意味)からの眺めだ。このバーでグラスを傾けながら、太古の神々の戦いの場のような風景を一望することができる。樹木の姿はどこにもなく、風にひしゃげた草が地面にへばりついているばかり。そんな風景は何百万年も前から変わっていないように思えたが、空の明暗や光の具合は絶え間なく変化し続けた。 このホテルの建物は、元々は近くにある地熱発電所の労働者宿舎だった。全面的な改装とリフォームが施されはしたが、たとえばレストランにはどことなくカフェテリアの雰囲気が残るなど、名
スケートボードとカジュアル・ウェアのブランド、「シュプリーム」がファッション界を席捲している。発売するアイテムは即完売、コラボレーションアイテムの発売前には長蛇の行列、と破竹の勢いのブランドの戦略とは? メディアにほとんど出ないことで知られる創設者のジェームズ・ジェビアを米版『VOGUE』が取材した。 Words: Robert Sullivan Photos: Anton Corbijn Getty Images, The Mega Agency / Aflo (Justin); Splash / Aflo (Kanye); Jacopo Raule / GC Images (Travis); starzfly / Bauer-Griffin / GC Images (Victoria)
SUTAMINAEN 焼肉 スタミナ苑 鹿浜 「焼肉なんて庶民の食べ物。いつでも食べたいときに食べられるようじゃなきゃ!」と話すのは、日本中の焼肉&ホルモン・ラヴァー敬愛の地「スタミナ苑」店主の豊島雅信さん。その言葉通り予約は一切受け付けず、「並べばありつける」の至極シンプルなスタンスを長年貫く。営業日の夕方15時になると、店先に人が並びはじめ、週末になると列は30m以上にも。その長蛇の行列の先で出合えるのは、コスパ抜群にして驚きの鮮度を誇るホルモン&焼肉だ。コリコリ、ぷるんとした新鮮さを感じる歯ごたえと、塩をベースにしたシンプルな味付け。ここで扱う和牛のホルモンはそもそも流通量が少ない。豊島さんは、長年の付き合いで築いた生産者や業者との信頼関係から最良の素材だけを入手し、本物を見極めてきた揺るぎない目で丁寧な下処理を施す。そのため、営業終了後、早朝5時まで仕込みに追われる日々。
90th Academy Awards - Oscars Arrivals – Hollywood, California, U.S., 04/03/2018 – Gal Gadot. REUTERS/Mario Anzuoni
それは2016年発売の「Fペイス」にはじまり、まもなく登場が噂される電気自動車の「Iペイス」、そして2018年の遅くないうちに日本でも発表予定の「Eペイス」といったぐあいで、個性的なラインナップを展開している。 今回ドライブしたクルマはそんな「ペイス」ファミリーのうちの1台で、ジャガー初のコンパクトSUV、Eペイスだ。2017年夏に発表され、去る1月、早くもジャーナリスト向けの試乗会が開催された。 Eペイスの全長は4410mmで、BMWならX1(4455mm)、メルセデスならGLA(4430mm)あたりとのライバル関係になるだろうか。エッジの効いたスタイリングからするとアウディ Q2、それにまもなく日本上陸予定のボルボ XC40も競合になるだろう。レクサスもこのクラスでの新型SUVの登場が噂されている。 Eペイスはレンジローバー イヴォークとシャシーを共用している。本国には前輪駆動モデルも
定番の安心感は捨てがたいけれど、周囲とカブるのは避けたい。そんなファッションフリークのわがままに応えてくれるアイテムがクロムハーツからお目見えした。デザインは定番のレザージャケットだが、特筆すべきはホースレザーの素材感とそのカラー。見慣れた黒やブラウンではなく、なんとオールホワイト。気品を感じさせる鮮やかな白が辺りを払う存在感を発揮する。さらにクロスボールが施されたボタンやジップトップにあしらわれたダガーモチーフといったおなじみのアイコンが存在感をプラスする。ジーンズはもちろん、スラックスに合わせてもよし。安心感のある定番アイテムながら、周囲との差別化もバッチリ。ファンならずとも食指を動かされる秀作だ。
放送中のフジテレビ月9ドラマ『海月姫』に出演し、赤ジャージ姿のオタク女子“まやや”として振り切れたキャラを披露するモデルで女優の内田理央。じつは潜水艦好き、でした。 文・沖浦裕明(GQ) 写真・Taka Mayumi(SEPT) スタイリスト・Yoshi Miyamasu(SIGNO) ヘアメイク・渡嘉敷愛子 ドレス¥230,000、靴¥88,000〈ともにN° 21/イザ☎︎0120-135-015〉ブラ¥33,730〈LA PERLA/ラペルラ ジャパン☎︎03-6438-9700〉イヤリング¥2,950,000、ブレスレット(イエローゴールド)¥770,000、(ホワイトゴールド)¥840,000、リング¥226,000〈すべてBOUCHERON/ブシュロン カスタマーサービス☎︎03-5537-2203〉ショーツ/スタイリスト私物 いまフジテレビの月9枠で放送中のドラマ『海月姫』で
2018年3月3日、表参道ヒルズ3階に「ワインショップ・エノテカ&バー 表参道ヒルズ店」がオープンする。 広さ約11坪の空間に常時約500種類のワインを揃える。とりわけチリやアルゼンチン、カリフォルニアといったニューワールドのワインが約150種類と充実している。ワインファンにはお馴染みのチリ・モンテスから、注目のニューヨークのフォルジュ・セラーズまでラインナップは豊富だ。 店に入り、まず目を引くのが店内中央に設置された全7席のバー・コーナーだ。ここでは、“表参道アペロ”と称したワインとおつまみのセットが提供される。たとえばルイ・ロデレール ブリュット・プルミエと、24ヵ月熟成のパルマ産生ハムとシャンパーニュ地方の伝統チーズであるラングルを組み合わせたブルスケッタがひとつついて、なんと¥1,000。これは表参道周辺のカフェでお茶をする金額と変わらないほどリーズナブルである。ほかにも白ワインセ
今年のレッドカーペット・スタイルはホワイトやパステルカラーの装いが大半を占めた。「最優秀女性アーティスト」と「ブレイクスルー・アクト」賞に輝いたデュア・リパがパールピンクのチュール・ドレスを着用し、ラッフルのレイヤーを重ねたボリューム満点の一着で存在感を放った。リタ・オラとアジョワ・アボアーはふたりともフェザーをあしらったホワイトドレスを選んだ。わりと派手な着こなしを好むふたりによる清楚なドレスアップ姿が新鮮だ。 淡い色合いにたいして、ボディコンシャスのブラックドレスでクールに身を固めたのは、ロージー・ハンティントン=ホワイトリーとヘイリー・ボールドウィン。 彼女たちのドレス姿に共通するのは白薔薇の装飾。無垢性や新しい時代への希望を象徴するホワイト・ローズを飾ることは、女性にたいするセクハラ行為や暴力、不公平待遇の撲滅をめざす「TIME'S UP」運動にたいする支援のジェスチャーだった。
スコッチ vs. バーボン、スーツ vs. ジーンズ。英国人と米国人がプライドを賭けて張り合う映画『キングスマン: ゴールデン・サークル』。彼らの洒落たユーモアと着こなしには、学ぶ点が多々ある。 Words & Styling:Tomoki Sukezane Photos:Junji Hata @ Cyaan Hair:hiro TSUKUI Make-up: Masaki Yoshinaka (ともにPerle Management) Illustration: Stéphane Manel Location:The Capitol Bar クールに、そしてチャーミングに。 やっぱり男だって愛嬌なのだ 1月のパリ・メンズコレクションでのこと。ベルルッティの会場で、ショーが始まる前に、突然フランスのTVレポーターからマイクを突きつけられた。フランス語だったので間抜け面でポカンとしていたら、
メルセデス・ベンツは3月6日、現在スイスで開催中のジュネーブ・モーターショーで、Gクラスのハイパフォーマンスバージョンの「メルセデスAMG G63」を発表した。小川フミオが現地からレポートする。 文・小川フミオ Mercedes-AMG G 63. Exterieur: designo mysticweiß bright, Exterieur-Edelstahl-Paket Kraftstoffverbrauch kombiniert: 13,2 l/100km; CO2-Emissionen kombiniert: 299 g/km*;Kraftstoffverbrauch kombiniert: 13,1 l/100km; CO2-Emissionen kombiniert: 299 g/kmMercedes-AMG G 63. Exterior: designo mysticwhit
この写真は競技直後、表彰台に立つショーン・ホワイトを撮影した1枚。テレビでは報道されなかった一幕だ。撮影したGetty Imagesのチーフフォトグラファー、キャメロン・スペンサーによると、「観客に向かって応援の御礼のお辞儀をした瞬間」とのこと。この1枚をキャメロンは「まったく予期せぬ行動から多くのことを読み取ることができる。決定的な瞬間。いつもこういう瞬間を待ち構えている。男子スノボのハーフパイプ決勝の中でも一番好きな1枚」と述べる。 われわれ日本人にとってお辞儀は珍しい光景ではなく、この写真も「予期せぬ行動」や「決定的な瞬間」と表現することには、いまひとつ得心がいかないけれど、欧米文化圏のオーストラリア出身のキャメロンには、ショーン・ホワイトのお辞儀姿の中にさまざまな想いが見えたのかもしれない。印象に残るコメントだった。
2018年春夏シーズンの流行りはなに? 今季に活躍するトレンド・アイテムをECサイト「Farfetch」からピックアップし、3回にわけて紹介する。第2弾はプリントシャツだ。 Words by Winsome Li (GQ)
というのも、俺にとってはラップなんです」 彼はこの日、裏で洗い場を担当しながら(だから、快晴で冬にしては暖かだったのに長靴履きだった)、よく通る声でそう公園に集まったひとたちに呼びかけていた。 街の児童養護施設の子どもたちがクリスマスのホール・ケーキを食べたことがないと聞いて、それを送る活動を07年から続けてもいる。 「巷でいっとき、タイガーマスクのすったもんだがありました(児童養護施設にランドセルが匿名で送られた寄付行為)。クソくらえです。俺、そんなのいわれる前からやってるから。東京でも、日比谷公園の年越し派遣村(08年の年末)では炊き出しもやって、とテレビでやっていたけど、松居(一代)劇場ぐらい茶番劇や。俺は流行りでやってんじゃない。気持ちでやってる。情熱でやってる。この街からいっぱい愛もらったから自分のできるコトをやってるだけ。鶴の恩返しちゃう。シンゴの恩返しや。俺がライブでいないと
「E-PACE」は2017年に登場したジャガー初のSUV「F-PACE」に続く第2のモデルだ。ボディサイズは全長4410mm、全幅1900mm、全高1650mmで、F-PACEに比べ全長は−330mm、全幅—35mm、全高—15mmとひとまわり小さい。同社ではこのモデルのことを新たに誕生した小さなファミリーという意味を込めてBABY JAGUAR(ベイビージャガー)と呼んでいる。 ジャガーのデザインディレクターであるイアン カラムの説明によれば、「E-PACE」のデザインはスポーツカーのF-TYPEに由来する特徴を多く採用しているという。エクステリアはロングホイールベース&ショートオーバーハングのディメンションをもとに滑らかな流線型を描くルーフラインやティアドロップ型のサイドウインドウ、そして力強く盛り上がったリアフェンダーなどで、スピード感と躍動感を表現している。 インテリアはスポーツカ
キープコンセプトだが、よりロー&ワイドに。売れているドイツ車がモデルチェンジのたびに繰り返すお約束のフレーズだが、プジョーもどうやらそこに正面きって挑んだようだ。 ジュネーブ・モーターショーで公開予定の2世代目508は、パッと見からして低さを強調した力強いデザインが、なかなかカッコいい。ベンチマーク、つまり仮想敵はアウディA5スポーツバックだ。プジョーのリリースによると、4750mmという全長はA5スポーツバックと一緒で、VWアルテオンより110mmもコンパクト。1840mmという全幅はA5スポーツバックよりわずかに狭く、全高1400mmは10mm高いが、cd値は0.26で並んだ。全高は初代508より80mmもマイナス、A4セダンより27mm低い。 2代目508は、ホイールベースがA5スポーツバックより35mm短い2790mmと発表されているが、より優れた居住性を実現したとプジョーは強調す
いまから20年あまり前。新宿で呑んだぼくらはその足でネオン街を彷徨った。いくつかの店を冷やかし、慣れた様子で雑居ビルの急な階段をのぼる先輩につづいてくぐった背の低い扉の向こうはテレクラだった。受け付けを済ませたぼくはカビ臭い個室に押し込まれた。ほどなく電話がリンと高い音を立てて、縮こまっていた心臓は跳ね上がった。数回の着信音をスルーしたのち、勇を鼓して受話器をとるものの、ほとんどのコールで先を越され、ようやくつながってもろくに会話ができず1分かそこらでがちゃんと切られる。すっかり意気消沈して部屋を出ると、ちっぽけなロビーのソファで煙草をふかしていた先輩は「行くぞ」といった。なんと、30分後に落ち合う約束を取りつけたという。憧れの目でかれの横顔を盗み見たのはほんの一瞬、すぐ冷静になって、ホテルにシケ込むなんていい出したらぼくはひとり残されることになってしまう─終電もとっくに終わった深夜2時─
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く