『時をかける少女』『サマーウォーズ』で注目を集める細田守監督のアニメーション映画最新作『おおかみこどもの雨と雪』が、7月21日に公開された。そしてその大らかで強い母の姿を描いた本作のサウンドトラック、そしてアン・サリーが歌う主題歌“おかあさんの唄”を手掛けたのが、映像作家・音楽家の高木正勝だ。19歳の主人公・花の、「おおかみおとこ」との出会いから、恋愛、結婚、出産、子育て。そして、その子供たちの成長と自立までの13年間を描いた本作。ピアノを中心に奏でられる、まるで子守唄のように優しく柔らかな音楽が、その物語を包み込んでいる。これまで映像と音楽を等価に手掛け、国内外で高い評価を集めてきた高木正勝。独自の視点で音楽やアートの本質を探求し、その根源にあるピュアネスを形にしてきた彼は、本作にどう向き合っていったのか。その音楽観と、震災以降の表現意識の変化を語ってもらった。 昔話やファンタジーじゃな