名前に「ニホン」がつきながら日本では未発見だった魚「ニホンイトヨリ」を国内で初めて鹿児島県・種子島沖で確認した、と鹿児島大学総合研究博物館やかごしま水族館=いずれも鹿児島市=の研究チームが発表した。230年前、日本産と誤認されて命名されたが、これまで国内では見つかっていなかった。 【写真】ニホンイトヨリ 研究チームの論文が、日本魚類学会発行の魚類学雑誌電子版(4月30日付)に掲載された。 論文の共同筆者の本村浩之・鹿児島大教授によると、ニホンイトヨリは1791年、日本産と誤認された標本に基づき、ドイツの魚類学者が命名し、学名は「ネミプテルス・ジャポニカス(日本のイトヨリダイ)」に。1938年には日本の魚類学者が「ニホンイトヨリ」と和名を付けたが、その時も国内では確認されていなかった。最初の標本は現在では、インドネシア・ジャワ島周辺で採集された可能性が高いと考えられているという。 今回、国内