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2016年8月31日のブックマーク (2件)

  • 『本当はひどかった昔の日本 古典文学で知るしたたかな日本人 』文庫解説 by 清水 義範 - HONZ

    私は、大塚ひかりさんには恩を受けている。大塚さんの仕事の中に、ひとりで全訳をした『源氏物語』(ちくま文庫)があるのだが、そののおかげで私は初めて『源氏物語』の全巻を読み通すことができたのだ。 それより前には、いろんな作家の現代語訳で挑戦したのに、ついにすべてを読み通すことができなかった。谷崎潤一郎訳では、全10巻のうち第1巻(「若紫」まで)しか読めなかったし、その後、円地文子訳でも、瀬戸内寂聴訳でも読もうとしたのだが、半分くらいまでで挫折してしまっていたのだ。『源氏物語』を通読するのは私には無理なのかと思ったくらいだ。 ところが、年を取って図々しくなっている私は、よくわかっているような顔をして『源氏物語』について、解説するようにしゃべったりしていた。あの物語の中のヒロインたち何人かを題材にして大いにパロディ化してみた『読み違え源氏物語』(文藝春秋)という短編集まで出しているのである。ある

    『本当はひどかった昔の日本 古典文学で知るしたたかな日本人 』文庫解説 by 清水 義範 - HONZ
  • 「人工知能? 人間が人間を作ろうとしているだけの話です」 楳図かずおさん(79)

    コンピュータにたくさん言葉を覚えさせると、ある日、意思を持ち、世界中のコンピュータとつながる――楳図かずおさん(79)が1982~86年、「ビッグコミックスピリッツ」に連載したSF漫画「わたしは真悟」は、30年前の作品にも関わらず、現代の人工知能やインターネット社会を予言したかのような内容だ。 主人公の小学6年生、悟(さとる)とヒロインの真鈴(まりん)は、町工場の産業用ロボットに興味をひかれ、コマンド入力用のキーボードでさまざまな言葉を入力し、ロボットに言葉を教え続ける。やがてロボットは知能と感情を持ち、自らを「真悟」と名付け、学習・成長していく。 「鉄腕アトム」など人型ロボットを描いた作品が主流だった当時、あえて産業用ロボットの「成長」や、機械化が変える社会を描き出した楳図さん。30年経った今、現実社会が作品に近づく中で、現代の人工知能やロボットをどう見ているのか。インタビューした。 そ

    「人工知能? 人間が人間を作ろうとしているだけの話です」 楳図かずおさん(79)