日本学術会議は28日に開いた幹事会で、菅義偉首相が任命を拒否した会員候補6人について、4月の総会までに任命することを菅首相に求める声明を全会一致で決定した。近く井上信治・科学技術担当相に提出する。4月には学術会議の今後のあり方改革の方針を議論する総会が予定されており、梶田隆章会長は幹事会後の記者会見で「極めて重要な意味を持つ総会になるので、(定数の)210人の会員がいる状態で(方針を)決めたい」と述べた。 声明文では、6人を欠くことで「運営や職務の遂行に支障をきたす事態となっている」と指摘。また日本学術会議法で定めた定員を満たさない状態が続くため「会議の独立性を侵す可能性がある。是正できるのは任命権者の首相しかいない」と強調した。