「高校2年を留年したので、帰国後は一つ下の学年のクラスに在籍しました。でも、『卒業が1年遅れてもたいしたことではない』とあまり気にはしていませんでした。かえって前向きに高校生活を送れるようになり、仲の良い友だちもできました。ただ、大学受験の勉強には、意欲的とは言えませんでした(笑)。 ある日、地理の先生に声をかけてもらい、小論文の課外授業を受け始めました。生徒は、私ともう一人だけ。いきなり文章を書くのではなく、まずは、先生が指定した課題図書を読み、環境問題や資本主義、日本の今後などについて、先生も交えて議論します。議論する中で、色々と疑問が浮かんでくるので、別の本を読んだり、調べたりして、自分の考えを論文にまとめることを繰り返しました。その作業が、なんだかすごく楽しくて。先生から『大学ではこうした学びが多い』と聞いて、受験勉強にも力を入れるようになります。そして、慶応義塾大学の総合政策学部