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ブックマーク / www.shinchosha.co.jp (7)

  • 試し読み | 『アンソーシャル ディスタンス』金原ひとみ | 新潮社

    ストロングゼロ Strong Zero 「カレーうどん・麻婆豆腐」。素っ気ない手書きのメニューに、期待していたわけでもないのに落胆していた。こってり系の多い社だけれど、時たま冷製パスタや焼き魚定なんかもあって、そういう時は女性社員たちの間で「今日は当たり」と連絡が行き交う。今日は普通に外れだ。 「どうします? ラ・カンティーヌでも行きます?」 不満そうに振り返って近くの人気ビストロの名前を挙げたセナちゃんに、私と吉崎(よしざき)さんは「いやいや校了」「今晩打ち合わせの松郷(まつごう)さんの新作読まないと」と首を振る。ま、いっかーあたしうどーん。セナちゃんは軽い口調で言ってカウンターに向かっていく。吉崎さんどっちですか? 私もうどんかな。じゃあ私は麻婆豆腐かなー。言いながらトレーにミニサラダを載せる。 ミニサラダ、麻婆豆腐、ワカメスープ、少なめにしてくれと言ったのに普通に盛られた白米。レ

    試し読み | 『アンソーシャル ディスタンス』金原ひとみ | 新潮社
  • 休日駅めぐりの旅 東浅川仮停車場跡 | Web日本鉄道旅行地図帳 BLOG 悠悠自鉄 | 新潮社

    以前からこのブログで取り上げる機会をうかがっていました新宿御苑、東浅川駅の写真をご紹介します。どちらも仮停車場です。2つの停車場は昭和2年2月、大正天皇大喪の礼の際に開設されました。先日、東浅川駅跡を訪ねてみました。 大喪列車(霊柩列車)は昭和2年2月8日午前0時15分新宿御苑仮駅発、東浅川仮駅1時35分着で運転されました。実際には7分遅れで新宿御苑駅を出発したとのことです。詳細というほどではありませんが、『旅』別冊「鉄道ファン大全」(小社刊)に記事を掲載しています。 新宿御苑仮駅は、2日間の「営業」でした。仮駅とはいえ、写真のような立派な建物で、この建物はのちに東浅川駅隣の高尾駅駅舎になっているそうです。縁のある2つの仮駅の駅舎が隣同士になったのですが、東浅川駅は放火によって消失し、現在はありません。 ▲新宿御苑駅に停車中の試運転列車(上左)千駄ヶ谷駅ホームから(上右)新宿御苑仮停車場(

    gui1
    gui1 2021/01/01
  • 『私家版 日本語文法』 井上ひさし | 新潮社

    私が能楽と出会ったのは大学に入ってから。いま能楽師として能を生業にしているわけだが、もとより能の家の子ではない。能とは全く関係のない家に生まれ育ち、大学の能楽のクラブに所属して稽古するうちどっぷりと能にハマり、親の反対を押し切って師匠家に入門した、いわば落研に入って落語に目覚め、そのまま噺家の道に進んだという方々と同類である。 国文学を専攻した私が在学中から三十年以上にわたって拘ってきたのは「歴史的仮名遣ひ」いわゆる旧仮名での文章表記であった。が、日頃から旧漢字・旧仮名・変体仮名まで用いられている謡に慣れ親しんでいるはずの能楽師や能楽愛好家でも、現代人が記す文章が旧仮名表記だと奇異に感じるのか、一歩引かれてしまう感が否めなかった。まして普段から古典に親しんでいない人の目には不可解な文章としか映らなかったようであった。旧仮名表記に拘るあまり、その結果読み手の心に言葉が届かないのでは意味がな

    『私家版 日本語文法』 井上ひさし | 新潮社
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    gui1 2020/06/14
  • 「新潮45」休刊のお知らせ| News Headlines | 新潮社

    まとめとは? 日常的な身の回りの出来事から、世界を揺るがすニュースまで、が扱うテーマは森羅万象。四季折々の年間イベント、仕事、暮らし、遊び、生きること、死ぬこと……。さまざまなテーマに沿うの扉をご用意しました。扉を開くと読書の興味がどこにあるのか見えてきます。

    「新潮45」休刊のお知らせ| News Headlines | 新潮社
    gui1
    gui1 2018/09/25
    誰もUNO!の廃刊には言及してない(´Д⊂ヽ
  • ある日の午後、平積みの文庫から1冊を手に取ったお客さんが、通りがかった書店員を呼び止めた | 新潮文庫メール アーカイブス | 新潮社

    ホーム > 新潮文庫 > 新潮文庫メール アーカイブス > ある日の午後、平積みの文庫から1冊を手に取ったお客さんが、通りがかった書店員を呼び止めた 客  「店員さん! 何コレ。ひどいよこの」 書店員「お客さま、いかがいたしました?」 客  「いかがも何も、コレ見てよ、コレ」 書店員「新潮文庫の『生者と死者』。泡坂夫さんによる空前絶後のミステリーですね」 客  「そりゃたしかに空前にして絶後だよ。小口側が幾つも袋とじになっちゃって、頁が開けないんだから」 書店員「ああ、ちゃんと、とじてますね」 客  「しかもこの1冊だけかと思ったら、他のも全部とじてる。製ミスってこんなに起こるものなの?」 書店員「これでいいんです、お客さま。『生者と死者』はとじていない方が製ミスなのです」 客  「?????」 書店員「実は『生者と死者』は1冊で二度楽しめる作品なのです。袋とじされた状態では25

  • あまちゃん、大吉とユイが見た衝撃の景色 | Web日本鉄道旅行地図帳 BLOG 悠悠自鉄 | 新潮社

    9月1日は関東大震災が起こった日です。その関連の記事を先週5日間ブログに掲載しました。今日は9月2日(月)ですが、NHK朝ドラ「あまちゃん」では、3月11日でした。たまたま今年は9月1日が日曜日だったからでしょう、関東大震災の日にして防災の日、ここに3月11日を持ってきたんですね。 大吉が乗務する北三陸鉄道の列車は、地震によって畑野トンネル内で急停車しました。東京に向かうためにこの列車に乗車していたユイ。前方に見えるトンネル出入口に向かって歩いて行く大吉。そして出入口に立ち尽くします。目の前には津波によって何もかもが破壊された景色がありました。大吉に続いてその景色を見たユイも呆然と立ち尽くしました。 ここで使われていた変わり果てた景色は、実際には島越(しまのこし)駅付近の景色です。 ▲撮影:編集部 平成23年4月30日 大吉とユイが見たことになっている景色とほぼ同じ位置から撮影したのが、こ

  • 李明博『李明博自伝』|書評/対談|新潮社

    今年三月、ソウルの大統領府青瓦台で、李明博大統領にお目にかかった。初めての謁見だったが、特に印象に残ることが二点あった。一つは、政局運営が非常に厳しい中にあって、批判を恐れず私を含む外国人の政策顧問団を任命したことだった。一国のリーダーが、外国人のアドバイザーを迎えるということは、日ではなかなか考えられないことだ。しかも、日人の私を顧問団に迎えた決断に、正直言って驚きを感じた。第二は、当時反政府の厳しいデモが続いていた中でも、大統領は極めて冷静に、颯爽と物事に対応していたことであった。日のメディアは大統領が窮地に追い込まれているといった報道を繰り返していたが、当の大統領はそんなことを全く感じさせない、前向きな政策論を展開された。私は、李明博という人物が持つ並外れた「強さ」に、大いに感銘を受けた。 温和な表情の背後に宿るこの強さは、いったいどこから来るのか。その答えは、氏の半生を描い

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