造成工事で破壊された旧日本海軍の地下壕入り口に立つ「保存の会」の大西章会長=16日、横浜市港北区日吉(写真:産経新聞) 横浜市港北区の慶応義塾日吉キャンパス付近に残り、著名な戦跡として知られる旧日本海軍の地下壕の一部が、宅地造成工事で破壊されていたことが16日、分かった。市教育委員会は17日に立ち入りして調べるが、工事自体は止められないという。地下壕の保存に関わる研究者は「貴重な戦跡が壊されて残念。市は保存について真剣に対応してほしかった」と話す。 〔フォト〕大震災で隆起…住宅地に残る戦争遺跡「掩体壕」 研究者らでつくる「日吉台地下壕保存の会」などによると、工事が始まったのは3月下旬。施主は東京都世田谷区の企業で、周辺住民に説明会で示した資料によると8月末頃の完成を目指している。工事は平成16年に市が許可し、周辺住民の反対などで中断していたが、突然再開されたという。市宅地審査課は「文化財