1月29日、航空自衛隊の曲技飛行チーム「ブルーインパルス」所属のT4練習機2機が訓練中に空中で接触した事故で、うち1機は機体の安定を制御する水平尾翼を半分以上失い、墜落などの大事故につながりかねない状態に陥っていたことが、空自への取材でわかった。 空自は約20人の調査官を派遣し、訓練中の安全管理に問題がなかったかなど原因究明を急いでいる。 空自によると、1月29日午前11時24分、空自松島基地(宮城県)の南東約45キロの太平洋上で曲技飛行訓練をしていた4機のうち、1番機の前部と2番機の水平尾翼付近が接触。1番機は速度を測る「ピトー管」と呼ばれる部品が大きく折れ曲がり、2番機は水平尾翼の半分以上が脱落した。 両機は事故から4~10分後に松島基地に緊急着陸したが、空自関係者は「水平尾翼が破損すると、機体は上下方向の動きが不安定になる。大きな事故につながりかねなかった」と話す。 1番機の前部操縦