「あの映画は信じちゃいけない。ジョブズが僕をコンピュータークラブに連れて行ったんじゃない。僕はすでにコンピューターオタクの間では有名な存在で、みんな僕のことを知っていたんだよ。後の『Apple I』につながるマシンも作っていたし、ほかの人が自分のコンピューターを作れるように手助けもしていたんだから」 そんな修業時代のウォズの人柄がよくわかるエピソードがある。 「父に、いつかメモリがたくさん載ったコンピューターを個人が持つ時代がくるよ、って言ったんだ。メモリがたくさん載っていれば、プログラムを走らせることができるからね。そうしたら父は、そんなコンピューターは家を買うのと同じぐらいの値段になる、って言うんだ。僕は気絶しそうになって、じゃあ僕は家を出てアパートに住むよ、と返した。自分のコンピューターが欲しかったからね。お父さんに反抗したんだ」 「僕は根っからのエンジニアだ。エンジニアとは、もっと