会期中に図録完売とはどういうことだ…皆シド・ミード好き過ぎるだろ… 工業デザインの基礎を基に、自動車等の機械や都市の建造物、宇宙空間も含めた自然風景といった森羅万象全てを1枚の絵で網羅するオールマイティな視点は、文字通り「世界観」であり、展覧会の惹句「未来のリハーサル」の通り、彼の作品は現実世界を牽引してきたと思います。 工業デザイナーの肩書きを持つシド・ミードですが、世界に強い影響を与えたのは、やはり、映画『ブレードランナー』が挙げられると思います。 と言うか、主に映像作品のフィクション世界で、『ブレードランナー』以前の「未来」は空想的、今現在とは切り離されていた絵空事であったのに対し、今現在との地続きを想起させる「近未来」を具現化したのは、リドリー・スコット監督の手腕も然る事ながら、『ブレードランナー』の美術デザインだった、と言える程の転換点だったんですよね。 『YAMATO2520』