栃木県にある大麻博物館の館長・高安淳一によると、大麻に対する日本の厳しい姿勢はわりと最近になってからのものだという。 大麻がハイになるために使われたことを示す証拠は、日本の歴史にはない。大麻は清らかさの象徴として、昔から宗教的な儀式に使われてきた。 資源に乏しい日本にとって大麻は、第二次世界大戦末期まで、布や縄を作るための重要な工芸作物でもあった。 だがアメリカの占領軍が、大麻の栽培、大麻の葉や花の保持や使用、またいかなる大麻製品も実質的に禁じる法律の制定を推進した。 今日、大麻の生産を許されている農家はわずか20件ほどだ。生産される大麻の大半が神事用で、清めの儀式で燃やされたり、しめ縄作りに使われたりしている。 日本人の多くは、日本における大麻の長い歴史を知らないまま、政府の方針を鵜呑みにしてきたと高安は指摘する。 変わる大麻イメージ そんな日本人の姿勢も変わりつつある。政府のデータによ