熊本のアサリだけじゃない? いま、日本の国産ブランドが危ない理由:古田拓也「今更聞けないお金とビジネス」(1/2 ページ) 熊本県産あさりに“緊急出荷停止宣言”が発出された。 熊本県の蒲島郁夫知事は2日、県産のあさりの食品偽装問題をめぐり、8日から2カ月ほどの期間、すべてのあさりの出荷停止を宣言した。本件をめぐっては金子原二郎農林水産大臣も「年間の漁獲量を大きく上回る量の熊本県産あさりが販売されている」という推測結果を公表していた。その販売量は2485トンにものぼり、2020年の漁獲量21トンに対して100倍以上の水準となっていたという。 今回の食品偽装事例が他の事件と一線を画すのは、一事業者の偽装というよりも地域ぐるみでの偽装である可能性が高いということだ。仮に、ある食品偽装事件が問題となったとして、それが1メーカーや加工会社の単独での事例であれば、そのメーカーの製品を買わないという対応