能登半島地震で「能越自動車道」につながる道路が土砂崩れで寸断され、下を通る県道に流れ込んだ。能越自動車道と県道は原発事故時、避難経路となる=1月2日、石川県穴水町 東日本大震災で教訓となった、大規模災害と原発事故が相次いで発生する複合災害時の住民避難の難しさが、改めて大きな課題となっている。最大震度7を観測した能登半島地震では、北陸電力志賀原発(石川県志賀町)の周辺で家屋倒壊や道路の寸断が多発し、屋内退避を前提とした避難計画の実効性に疑問符が付いた。福井県内の原発はいずれも半島の先端部にあり、幹線道路も充実しているとは言えず、同様の事態に陥る可能性は否定できない。 ■崩落、亀裂… 原発事故時の住民避難計画は、東京電力福島第1原発事故を教訓として国が策定した原子力災害対策指針を基に関係自治体が策定している。指針では、原発からおおむね5キロ圏の住民が先に避難し、5~30キロ圏は屋内退避の後、事
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