「瓦せんべい」で知られ、和菓子製造販売として創業140年の老舗「菊水総本店」(神戸市中央区)が来年1月に解散することが28日、分かった。同社はUCC上島珈琲(同)の傘下で経営再建を進めたが、消費不振の影響などで業績改善は見込まれないことから、事業継続を断念した。 同社は1868(明治元)年創業。1962(昭和37)年に株式会社化した。その後、洋菓子人気に押されるなどして経営不振に陥り、2006年、UCCの完全子会社となった。 UCCは社長を派遣し、同社の営業網を活用するなどして立て直しを図ったが、黒字化できなかったという。UCCによると、現在、湊川神社前の本店を含め、神戸市内に直営4店舗を構えるが、来年1月中旬に閉鎖し、同月末に解散の予定。 瓦せんべいは1872(明治5)年、同神社の社殿が完成した際、祭神・楠木正成の功績をたたえて作ったのが始まり。長く神戸を代表する土産品として愛されたが、