3月24日、競馬の世界に新たな歴史が刻まれた。JRAで16年ぶりの新人女性ジョッキー、藤田菜七子騎手(18)=美浦・根本厩舎=が浦和競馬3Rをアスキーコードで逃げ切り、中央・地方合わせて36戦目で初勝利。JRA女性騎手の勝利は、04年6月20日に牧原(現増沢)由貴子騎手が挙げて以来、実に11年9か月ぶりだった。女性騎手を取り巻く現状や活躍することの難しさについて探った。(石野 静香) 現在JRAに所属している133騎手のうち、女性ジョッキーは藤田のみ。過去を見ても6人しかいない。人数が少ない最大の理由は、男女が同じフィールドで勝負するスポーツだからだ。ほとんどの競技は男子と女子は種目として分かれているが、競馬は男女が同じレースに騎乗する。 女性騎手には、まず筋力面の差が大きな問題となる。JRA競馬学校では男子生徒と同じ筋力トレーニングを女子に課している。人を肩に乗せてスクワットしたり、