男子100メートルで日本勢初となる銅メダルを獲得した桐生に、海外メディアや関係者も賛辞を送った 【写真は共同】 スタジアムでレースを見守ったほとんどの人が、息をすることさえ忘れていたのではないだろうか。そんな張りつめた空気がスタジアムには流れていた。 陸上の世界ジュニア選手権(米国・ユージーン)の男子100メートル決勝、号砲で飛び出したのは2レーンの桐生祥秀(東洋大)。50メートルほどまで力強い走りで先行した。だが、準決勝のレース中に股関節に違和感を覚えた影響からか、桐生は後半伸び悩む。5レーンのケンドル・ウィリアムズ(米国)が伸びやかなフォームでトップに立つと、8選手は体を大きく前傾し、フィニッシュラインになだれ込んだ。勝ったのは赤いユニフォームを身にまとったウィリアムズ。6レーンのトレイボン・ブロメル(米国)が2位に入り、2レーンの桐生が3位争いを制した。 ウィリアムズは10秒21で、