理系学生に告ぐ、日本の自動車産業は「オワコン」ではない:池田直渡「週刊モータージャーナル」(1/5 ページ) 近ごろ都に流行るもの――。建武の新政を風刺した有名な落書である。 詩心はないので、うまくパロディーにできないけれど、ここ数年とても気になっているのは「日本オワコン論」である。なんにつけても、日本は遅れているだのガラパゴスだの。それが正しい批判ならばまだしも、なんでもかんでもその文脈に乗せてしまうのはあまりにも無責任である。 そうやって絶望感を振りまいてどうしようというのか? 特に若い人たちに対して未来がないような物言いを続けて不安を煽(あお)ることは本当に罪深いと思う。 過去にも書いたことがあるけれど、日本が誇る家電メーカーの衰退は、多くの日本人のプライドを傷つけた。ただそれ1つを見て、もはや日本は救いようがないというのは、やっぱり無知だと思う。1つの例をむやみに拡大解釈して、一般