福島第一原発吉田調書を仄聞し 福島第一原発の責任者だった吉田所長の調書がネットを賑わしている。直接、吉田調書を読んだわけでないので強くは言えないが、仄聞する限り、政治家や経営者との認識ギャップを感じる。 吉田所長が現場とその惨状に直面する唯一の責任者だった。その責任者の能力(知力、決断力等)がすべての鍵を握る。その判断に対して、異議を唱えることが本当にできるのか。現場の責任者が1人ということは、すべてをその現場責任者に託したわけだから、情報量からして、現場に太刀打ちできない。それを外部から指図しようというのは平和ボケだったとしか思えない。もしも現場の意思決定に疑問があるのなら、自らが現場に入り、すべてを見聞きし、専門的な知見に基づいて判断する以外にないだろう。 当時の東電幹部も、政治家も、平和時の意思決定には慣れていたものの、異常時を想定していたとは到底思えない。それもこれも、権威という既