「日本の外交官はいま、米カリフォルニアで2日間計8時間に及んだ米中首脳会談の中身を懸命に探っている。関係者の口は堅く、情報収集に苦戦している。(後略)」---。 『朝日新聞』特別編集委員の星浩氏が同紙(7月4日付朝刊)「座標軸」に掲載したコラムの書き出し部分である。同氏は「優先順位を明確にして政策の全体像を示す。その力を競う選挙である。」と同記事を終えているように、参院選公示日のタイミングに合わせて書いたものだ。 事前合意の日程になかった「散歩会談」 が、筆者が問題視したいことは、星氏が指摘した「米中首脳会談の中身」である。 中国の習近平国家主席(中国共産党総書記)が米国西海岸カリフォルニア州パームスプリングス郊外の保養施設「サニーランズ」でバラク・オバマ大統領と会談したのは、6月7、8日の2日間に何と4回であった。 第1回首脳会談は、7日午後に約2時間、オバマ、習近平両首脳以外に米側から