「日本を米国のように起業大国にする」と、政府は昨年から、成長戦略として約5%にとどまる日本の開業率を英米並みの10%台に引き上げる方針を打ち出しています。シリコンバレーをよく知る伊佐山さんのオフィスには、起業したい個人だけでなく、成長戦略の策定のため、起業文化の最先端を知りたい政府関係者もたずねてこられるとか。 今回の成長戦略で加わった内容について、率直にどう思われましたか? 効果は期待できそうでしょうか? 伊佐山:今回の内容は、世界のベストプラクティスもかなり研究した結果の成果物なので、制度やインフラ面では世界標準になっていると感じます。ただ、ベンチャーはインフラで起きるものではありません。ベンチャーに参加したいと思う人間や、挑戦することを良しとする社会の雰囲気づくりが不可欠です。 その意味では、いまの日本人の“心”のあり方を変えるような仕組みも大事だと考えます。今回は、シリコンバレーへ