北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は1日、「米本土全域が核攻撃の射程圏内にある」などと述べ、米本土を攻撃できる核弾頭搭載の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を実戦配備したと初めて宣言した。2月9日に開幕する平昌(ピョンチャン)冬季五輪への代表団派遣のため、韓国と協議する考えも表明した。 これを受け、韓国の趙明均(チョミョンギュン)統一相は2日、板門店の韓国側施設「平和の家」で9日に南北高位級当局者協議を開くことを提案した。正恩氏の呼びかけには韓国を米国から引きはがして米韓同盟の弱体化を狙う思惑があるとみられ、今後、北朝鮮への制裁を巡る国際協調が乱れる可能性がある。 正恩氏は1日午前9時(日本時間同9時半)から約30分間、朝鮮中央テレビで新年の辞を発表する中で語った。正恩氏は「いかなる力でも覆せない、信頼できる戦争抑止力を保有している」と述べ、「米国は決して我が国を相手に戦争を仕掛