2012年1月14日に行われたプロ棋士とコンピュータが戦う『第1回 将棋電王戦』は、将棋対局ソフト「ボンクラーズ」が日本将棋連盟会長・米長邦雄永世棋聖に113手で勝利を収めた。米長会長にとって苦しい戦いが予想されていたことは以前の記事(https://nikkan-spa.jp/129925)でもお伝えした通りだが、その実際の戦いぶりはどのようなものだったのか。 当日の東京将棋会館の控え室での関係者の発言や、解説会が行われたニコニコ本社ビルでの渡辺明竜王(2007年にコンピュータ将棋ソフト「Bonanza」に勝利したトッププロ)の解説やインタビューでの発言などを交えて紹介しよう。 * * * * * * * * * * * * * * * * * 対局開始予定時刻となる午前10時。東京将棋会館の控え室は、30社を超えようかという報道陣やプロ棋士・関係者でごった返し、異様な熱気と緊張感に包ま