日韓は互いに「嫌いな国」 現在、日本と韓国の間では、慰安婦問題ほかさまざまな案件で政府間の関係が冷えきっており、両国相互の国民感情もきわめて悪い状態です。 私は外務省の助成を受けて、2014年11月から12月にかけ、日本・中国・韓国の3カ国で国際意識調査を実施しました。調査によれば、日本を「大嫌い」「嫌い」とした割合が最も高い国は韓国、次いで中国です。 日本から見ても「嫌いな国」の1位、2位は中国と韓国ですから、2国間関係がぎくしゃくしているという点では、日中も日韓も同じです。ただ、日中間では折に触れて首脳会談が開かれ、緊張緩和が進む可能性があるのに対して、最近の日韓関係は首脳会談も開けないほど悪化しています。 なぜ「日韓」だけ、こんなに関係がこじれてしまったのでしょうか。 戦後の日韓関係におけるエポックメーキングな年を挙げるなら、大日本帝国による朝鮮統治が終わった1945年、日韓基本条約