[2日 ロイター] - 南シナ海に浮かぶ中国の海南島。トロピカルリゾートが広がる同島南岸に世界の軍事情報機関の関心が集まっている。風光明媚な三亜地区にある人民解放軍の海軍基地で、米国をにらんだ核抑止力の整備が着々と進んでいるからだ。 衛星画像を見ると、同基地には弾道ミサイルを搭載できる原子力潜水艦(戦略原潜)が常駐し、潜水艦を護衛する水上艦艇や戦闘機が沖合に見える。基地内には、弾道ミサイルを保管、積み込む場所とみられる施設もある。 中国は海中から核攻撃ができるミサイル潜水艦部隊を保有し、米国などに対する核抑止のための哨戒活動を行なっている、と軍事関係者らは指摘する。 核を装備した潜水艦部隊の展開によって、中国は敵の先制核攻撃に核で報復する「第2撃能力」を着々と強化している。そして米国は、かつて冷戦時代に世界の海を潜航するソ連原潜を追いかけ回したように、いま中国の戦略原潜の動向に神経をとがら