今国会で「LGBT新法」が議員立法で提出される予定だった。しかし、法案の目的や基本理念に示された「差別は許されない」という文言などに自民党の一部議員が反発。法案提出が見送られた。 明日、今国会が会期末を迎える。自民党が提案した法案は明らかに不十分な内容だが、それでも「あった方が良い」と野党は若干の修正によって苦汁を飲んで合意し、さらには自民党内でも賛成議員が多かったにもかかわらず、自民党が自ら法案を潰すという結果になった。 さらにその議論の最中には、自民党議員による差別的な発言があったが、謝罪や撤回等の対応はなされていない。 東京五輪の開催が強行されようとしているが、東京大会で掲げられた「多様性と調和」というコンセプトの空虚さが際立つ。 なぜ法案は今国会提出に至らなかったのか。「LGBT新法」をめぐる動きについて、超党派LGBT議連が発足した6年前にさかのぼって、この間の議論の経緯を振り返