ハエなどの小動物をジャンプして捕まえるハエトリグモは、無重力の宇宙で餌をとれるのか-。こんな実験が国際宇宙ステーション(ISS)で行われる。21日に打ち上げられる日本の物資補給機「こうのとり」3号機にクモを載せて運び、米国が実験を行う。 ハエトリグモは普通のクモと違って網を張らず、飛び掛かって獲物を捕らえる習性がある。無重力だと体が浮いてジャンプや着地が思うようにできないとみられ、どのように行動するかを観察する。餌をとれずに餓死する可能性もある。 実験は米グーグルが動画投稿サイト「ユーチューブ」を通じ公募。提案したのはエジプトの青年で、米航空宇宙局(NASA)が日本側にクモの輸送を依頼した。無人宇宙船のこうのとりに動物を積むのは初めて。ハエトリグモを容器に入れ、気圧や温度が地上と同じ船室に搭載して運ぶ。 日本の関係者は「次はより大きな動物を載せ有人宇宙船につなげたい」と話す。