毛利衛さんが米国のスペースシャトルに乗って宇宙に飛び立ってから、12日で丸20年の節目を迎えた。この20年間に8人の日本人が宇宙を経験しただけでなく、09年には地上から400キロに建設された国際宇宙ステーション(ISS)での長期滞在も始まった。彼らの活躍によって、宇宙は私たちにも身近に感じられるようになってきた。日本人宇宙飛行士たちの足跡と展望をまとめた。【野田武】 ◇宇宙滞在、世界3位に 日本の有人宇宙飛行の歴史は、宇宙開発事業団(後の宇宙航空研究開発機構=JAXA)の宇宙飛行士となった毛利さんが、米国のスペースシャトルで初飛行し、本格的に幕を開けた。毛利さんが行ったのは、無重力状態の中で、ニワトリの卵の中でヒヨコが成長するかどうかを確かめたり、新しい材料を作ったりする実験だった。また、紙飛行機を飛ばしてみせたりする「宇宙授業」で、子どもたちに夢を与えた。 続く94年には、向井千秋さんが