試作品を手にする松下哲雄さん=兵庫県加古川市宇宙帆船「イカロス」のコンピューター・グラフィックス=宇宙航空研究開発機構提供宇宙で帆を広げるイカロス=宇宙航空研究開発機構提供 【島脇健史】宇宙空間でたこのように帆を広げる宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「イカロス」で用いた素材を使って、兵庫県加古川市の看板制作会社長、松下哲雄さん(63)が実際のたこを試作した。アイデアを凝らすたこ作りが趣味の「たこマニア」。小型の試作品は30メートルほど揚がり、今度は100メートルを目指して大型を制作中だ。 松下さんは20年前から畳6〜16枚分のたこを毎年作ってきた。宇宙で14メートル四方の帆に太陽光を受けて進むイカロスを知り、実際のたこを作ろうと思い立った。イカロスの帆は、髪の毛の太さの10分の1ほどの薄い樹脂製フィルムに、太陽光を受けるアルミを付着させている。技術開発は「東レKPフィルム」(加古川市