国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在中の若田光一さんが、無重力状態で飼育されたメダカの骨の様子を実験で観察した。骨を壊す細胞が活性化していた。得られたデータは、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の治療につながると期待される。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が17日、発表した。人間が宇宙空間で長期間生活すると、骨の量が大きく減ることは知られている。無重力では骨が体を支える負荷が減り、骨の量を減らす「破骨細胞」が活性化するためと考えられているが、詳しいことは分かっていない。 若田さんは、ISSの日本実験棟「きぼう」で、破骨細胞や、骨を作り出す細胞が蛍光を発するように遺伝子を操作したメダカの稚魚を使い、顕微鏡で細胞の様子を観察。その結果、メダカののどにある歯を支える骨の部分が黄色に光り、2種類の細胞が活性化していることがわかった。 JAXAは「骨代謝の仕組みがわかれば、骨粗鬆症の治療法開発につ