ウィーンにある国際連合宇宙部で宇宙応用課長を務める宇宙飛行士の土井隆雄さん(61)が7日、東京都内で読売新聞の取材に応じた。 国連と宇宙航空研究開発機構( JAXA ( ジャクサ ) )が途上国向けに進めている人工衛星の開発・運用支援について、「日本の宇宙技術で国際貢献したい」と話した。 土井さんは2008年、2度目の宇宙滞在時に、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の建設に携わった。翌年、国連職員に転身し、途上国の超小型衛星をきぼうから宇宙空間に放出する計画をJAXAと進め、昨秋から参加国の募集を始めた。 2017年にも日本の無人補給船「こうのとり」などに衛星を載せてISSに運び、放出を行う。3か国の衛星を放出できるといい、土井さんは「これまで人工衛星を持ったことのない複数の国から応募が来ており、ISSの利用を世界に広めていきたい」と話した。