宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月28日、通信が途絶えていたX線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)の運用を断念し、今後は事故の原因究明に専念していくことを明らかにした。これまで、復旧に向けた運用を行ってきたが、詳細な解析の結果、機能回復が期待できない状態であることがわかったため。 ひとみに起こった今回の事故については、過去記事で経緯を詳しくまとめてあるので、そちらも参照していただきたい。 【レポート】X線天文衛星「ひとみ」に何が起きたのか、ここまでの現状をまとめる 太陽電池パドルはすべて喪失か ひとみは姿勢制御系に異常が発生し、3月26日に通信が途絶えた。そのまま復旧できない状態が続けば、いずれは運用を断念せざるを得ないわけだが、わずか1カ月でその決断を下したのは、それだけ、今回の解析結果の確度が高いということだろう。 前回の記者会見(4月15日)からのアップデートは大きく2つある。