ニュートリノの観測で2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊・東大特別栄誉教授(90)が設立し、理事長を務める「平成基礎科学財団」(東京都千代田区)が来年3月末で解散することが明らかになった。同財団によると、「財政上の問題と人事上の問題」からだという。 小柴さんは03年、ノーベル賞の賞金などを投じ、基礎科学の振興を目的に財団を設立。理科教育で功績があった個人や団体に「小柴昌俊科学教育賞」を贈ったり、学生向けの科学教室を100回近く開いたりしてきた。 財団の運営費は地方自治体や個人などからの賛助会費でまかなってきたが、近年、退会者が増え、自治体からの会費が減少。運営の見通しがつかない状況になってきたという。財団理事らの高齢化も理由といい、小柴さんは「若い世代に事業を引き継ぐのは好ましくなく、彼らには研究に専心していただきたい」などとコメントしている。 また、小柴さんは「財団の活動が、今