原発事故の影響で村の全域が避難区域に指定された福島県飯舘村で、102歳の男性が村からの避難を受け入れられず自殺したことを巡り、遺族が「原発事故がなければ生涯、大切にしてきた村で天寿を全うできたはずだ」と主張して、東京電力の責任を追及する裁判を起こすことになりました。 原発事故から1か月後の平成23年4月11日、政府は飯舘村の全域を計画的避難区域に指定する方針を示しましたが、この翌日、当時、村で最高齢の102歳だった大久保文雄さんが1世紀にわたって暮らしてきた村からの避難を受け入れられず、自宅で自殺しました。 大久保さんの遺族3人は「原発事故がなければ、生涯、大切にしてきた村で暮らし続け、天寿を全うできたはずだ」と主張して、東京電力に少なくとも3千万円の損害賠償を求める訴えを来月にも東京地方裁判所に起こすことを決めました。 飯舘村は事故から3年8か月が経過した今も、全域が避難区域に指定された