<かつては極めて良好な財務体質を誇り、市場の期待も高かった楽天だが、「最後の軍資金」で立ち直れるかどうかの瀬戸際に立たされている> 楽天が約3000億円の公募増資に踏み切った。同社は携帯電話事業の不振で4期連続の最終赤字を計上しており、財務が急激に悪化している。資金を捻出するため楽天銀行を上場させたものの、親子上場に当たることから、市場の評判はすこぶる良くない。 今回の増資でも携帯電話事業が軌道に乗らなかった場合、同社は重大な決断を迫られることになるだろう。 楽天は、日本のネット企業の雄と言われ、2000年に上場(店頭公開)を果たした際には、当時としては過去最高額の資金を調達している。財務体質も極めて良好で、上場直後の00年12月期における自己資本比率は何と95.2%もあった。 ネットバブルの崩壊によって株価は一時、下落したものの、その後は順調に時価総額を増やし、15年には株価が2400円
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